人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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そ、それは勘弁だねぇ。これ以上短くなっちゃったら、妖精の里行くのお預けになっちゃうかもしれない。
( 鋭利な刃物の様にバッサリと切り捨てられた言葉だが、大切なものも確かに含まれていた。アドバイスをしてくれたと浮き立つつもりはないが、死期を早めるのは得策ではないに決まっている。それに加えて否定されなかった言葉には、最早苦笑いを浮かべるしかない。悪魔についてもまた然り。「ただの人間が召喚なんて出来るはずないじゃんかー」ヒラヒラと片手を揺らめかせておどけたように話を終わらせては、兎──のモンスターとの対峙をしよう。魔法使いに動かれた事で自らを守る壁が無くなってしまえば、まず初めに忠誠心高い梟からの頭への攻撃を。「奇襲!奇襲は駄目だから!」予期せぬ出来事に片手を頭へと持ってくる。くわっ!と文句を口にするも、続いて可愛らしい笑顔を見せながらも追いかけて来る兎。“ギャー!”なんて可愛らしさも何も無い悲鳴を上げ、やや太い幹を持つ木を守り壁にグルグルと追いかけっこを開始しつつ、ふ、と鼓膜を揺らした魔法使いの声に自然と足は止まり。「……もちゃと一緒?」と、言う事は危なくないモンスターなのか。仁王立ちのままじぃ、と兎を見やるも、口の中に生え揃った牙の印象は消えない。「…君、噛む?」視線真っ直ぐに向けたまま少しの間をあけた後、兎が答えるはずもないと言うのにそんな戯けた問い掛けを真剣に送り )
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