▷ natural ◁

.. へ、なにして、（ 話は無いと言われ目をぱちくりとすると段々近付いてくる彼の顔。ああ、このまま良く分からない内にｷｽしてしまうのかもしれないと思うのはこの室内の雰囲気と酒と彼の色気からだろう。そしてどこかでちゃんと白黒付けたいという思いから自分の手を握り締め。）

(抵抗を見せない相手に、己の動きを止めることはせず、そのまま唇を重ねてしまい。懐かしい感触に愛しさが込み上げ、優しく口付けてしまいそうになるも、僅かに残っていた理性により、それは阻まれ。相手の事を考えない乱暴な口付けをしては、ﾜﾝﾋﾟｰｽのﾌｧｽﾅｰに手を掛け、降ろしていき)

.. ｯ、ふ、（ 何年振りかの口付けは懐かしくも甘美なもので有り。抑えていても漏れる声は許して欲しい。溺れたい気持ちでいっぱいだが少しばかりの理性が自分を邪魔して。そしてﾜﾝﾋﾟｰｽを下されれば下着が丸見えになり、これには流石に焦り抵抗し彼の胸を必死に抑えながら「 .. 蓮さんは、こういう事するだけの為に私を呼んだの..? 」と乱れる吐息と共に、下から彼を上目しては。）

あぁ。そうだ。 ………俺のこと、好きなんだろ？
(己の胸を押され、抵抗の意思が分かれば唇を離し。次いで投げ掛けられた言葉に、当然と言わんばかりの表情で返し。これが相手を傷付けるなど百も承知で。それでも止めず、他の女にするような対応を続け。相手の首元に顔を埋めては、その首筋に唇を這わせていき)

.. そっか、そうだよね、うん。（ 彼から返ってきた言葉は、お洒落してきたこと 浮かれ気分だったこと 少しの可能性が有るかも等全てを打ち壊す言葉で。信じた私が馬鹿みたいだ。いや、それ以前に彼は自分の事を忘れているのだ。どうでもいい価値の無い女なのだろう。行為を続ける彼に渾身の力で押し退け立ち上がり、「 も、いいです。瀧賀さんは私の知ってる”蓮さん”じゃなかったです。」と潤んだ瞳で彼を冷ややかに見下ろすと鞄を手に持ち扉に足を進め。）

………ｯ。 訳分かんねぇこと言ってんじゃねぇ。
(押し退けられればそれ以上続けることはなく、そのまま退き。見下ろされるもそちらへ視線を向けることはなく、煙草に手を伸ばしながら、舌打ちをした後に上記をため息混じりに。ﾄﾞｱへと向かう相手を追わず、煙草に火を付け、記憶喪失を徹底して)

（ そのまま扉の外へ出ると、ﾋｰﾙの音を高鳴らせつつ込み上げてくるものを口元を片手で抑えれば「 .. ｯふ、え、」と啖呵を切った様に泣き出し。結果的に自分は振られたのだ。そして彼は自分を思い出してくれなかった。嗚咽を繰り返しながら止まらない涙と共にﾛﾋﾞｰへ。そこに支配人らしき人がいたので、「 すみません、1702号室の方が来られたらこれを返して貰えませんか。」と毎日欠かさず付けていた両耳のﾋﾟｱｽを外し、鼻声で相手に渡し。そして相手に有無を言わせず逃げる様にﾎﾃﾙを出てしまい。）

(相手が部屋を出ていったことが音で分かるも、ｿﾌｧから動かず、煙草を大きく一吸いして。暫し一点を見詰めながら煙を長く吐き出し。その視線の先にあったｳｲｽｷｰに手を伸ばし、それを掴むと残りを一気に飲み干して。美月のことが気に掛かり、支配人なら擦れ違ったのではないかと思い、内線から電話を掛けて呼び出し。支配人と話しをすると、預かりものがある、と。それを部屋まで届けるよう指示をし、電話を切り)

（ 好きな人を忘れる為には新たな恋が必要だと言うが、生憎自分にはそんなｽﾍﾟｯｸは持ち合わせて居ない。となれば仕事だ。今行っているﾚｽﾄﾗﾝは給料は安い癖に出勤日数が多くて仕様が無い。止めて夜のお店にでも入ろうかと迷っており。そんな事を考える自分はほんの少しでも、前に進めているのだろうか。）


（ / これからの設定はどう致しましょうか?

(支配人に届けてもらえば、それは己が買ってやったﾋﾟｱｽで。それを握り、ﾎﾟｹｯﾄへ押し込んでから、携帯を取り出して。美月へ電話を掛けながら既に歩き出し、支配人に軽く片手を上げてその横を通り過ぎ。靴が沈んでしまうような絨毯の廊下を歩きつつ、耳元では呼び出しのｺｰﾙ音が続いていて)

(/会いたいと願ったくせにこんな展開にもっていってしまって本当にすみません…。蓮に追い掛けさせましたが、美月さんがやりたい展開も教えて頂けると嬉しいです！

（ 現在夜の賑やかな繁華街。いつもなら仕事帰りはﾗﾌな服装なので余り話し掛けられる事は無いが今日は彼の為にお洒落をしており、しかも結構短めのﾜﾝﾋﾟｰｽ。前方から来る厳つい感じの3人組がにやにや顔で此方を見ていて。案の定” お姉さん可愛いね、どっか遊び行こうよ。”と囲まれてしまい。無視を決め込んでいたが彼等は強引で、腕を掴み隣に停めてあった車に乗り込ませ様としており。これは正直やばいと思い抵抗しながら携帯を出すと丁度誰かからの着信が。「 .. ｯ、お願い助けて! 」と取り敢えず携帯に向かって大声を出し。）


（ / んやんや、それは全然良いんですよ!
そうですねえ、でもこのままﾊｯﾋﾟｰｴﾝﾄﾞは面白く無いですよね(←)

あ？ ……今どこだ。
(ﾎﾃﾙのｴﾝﾄﾗﾝｽを出たところで、やっと相手と電話が繋がったかと思えば、電話口から予想外の言葉が発せられて。尋常ではない様子が容易に分かり、其処へ向かわなければと場所を尋ね。話しながらｴﾝﾄﾗﾝｽに止まっていたﾀｸｼｰに乗り込み)

(/ありがとうございます！
…どう展開しましょうか。 簡単に助けたことにしない方がいいですかね…(←

.. 繁華街の、今走って、ｯは、（ 車に乗らせようとする彼等から何とか逃げ今走っているが、後方を見れば3人が追って来ていて。携帯の相手に良く分からない単語を伝えるとそれからは走る事に夢中になり。そして角を上手く使い路地裏に入り息を潜め。数分後彼等の声が聞こえなくなり、安堵してその場に座り込み。乱れた息を整えながら携帯を見ると”瀧賀 蓮”の文字が。彼に振られたとか何だとか関係無い。ただ、会いたい。幾度無く掛かってくる電話に出て、「 .. ｯ蓮さ、会いたい。良く分かんない路地裏に居て、」と嗚咽が止まらない涙を流しながら伝えては。）


（ / ﾅﾝﾊﾟ野郎は美月ちゃんが撒いちゃいました(←) んん、いや取り敢えずﾊｯﾋﾟｰｴﾝﾄﾞの方向で行きましょうか!

ｯ、……。
(ﾀｸｼｰに乗り込むが、相手が具体的な場所は言わずに電話が切れてしまい。大きく舌打ちをしてから、運転手にはとりあえず近くの繁華街の名前を告げ、其処へ向かい。繁華街に着けばすぐにﾀｸｼｰを降り、再び電話を掛け。携帯を耳に当てたまま歩き出し、暫くして美月が電話に出るが、明らかに泣いて取り乱している様子。「……近くに何があるか言え。」と少々きつく命令口調になり)

(/ﾊｯﾋﾟｰｴﾝﾄﾞ、了解です！

.. なんか大っきい白熊のﾊﾟﾁﾝｺ屋さんの近く、（ ﾋｸﾋｸ嗚咽が止まらないのは許して欲しい。電話の彼に辺りを見渡し近くにあった白熊を見て上記伝え。若い時はﾅﾝﾊﾟ何か屁でも無かったが、今は仕事以外は外に出ないのでそれが恐ろしく感じており。ただただ早く来て欲しい、と膝を抱えて鼻水を啜っては。）

分かった。
(相手が答えた場所は己が知っている場所であり、電話は切らずに耳に当てたままﾊﾟﾁﾝｺ屋へ向かい。路地裏と言っていた為、ﾊﾟﾁﾝｺ屋から少し逸れた小路へ。其処に美月の姿を見付け、通話を切って内ﾎﾟｹｯﾄに仕舞えば駆け寄り。「……何があった。」と声を掛けつつ、隣にしゃがみ)

.. な、んかねえｯ、男の人がね、ｯふ、3人で、（ 所在地は伝えたのに彼は電話を切らずに居てくれて、自分は安心感を得ており。そして直ぐ来てくれた彼は優し気に問い、それに対し上記を子供の様に大泣きしながら発し。）

あ？ ……泣くの止めろ。 何言ってんのか分かんねぇ。
(男3人に絡まれたのかなんなのかよく分からず、眉間に皺を寄せ。あまりに大泣きする様子に、深く溜め息を吐き出し、上記を気怠げに。大通りまで声が聞こえているのだろうか、道行く人が時折此方を覗き込んでいて。「……行くぞ。」と相手の腕を掴んで立ち上がらせようと)

.. ｯん、 立てない、抱っこして。（ 漸く涙も止まりそうな頃、自分が余りにも大泣きする為に立てと言われてしまい。それに上記を述べ、首をふりふりと横に振り両手を広げて上目遣い。実際運動音痴な為に、ﾋｰﾙで走り疲れ足が微妙に痙攣して悲鳴を上げており。少しばかりの甘えたさもあるが。）

ｯ、…。
(大きく舌打ちをしてから相手へ寄り、すっと姫抱きで抱き上げて。ﾀｸｼｰはもういないだろう。このまま大通りに出ては好奇の目に晒され面倒だ。そう思って小路を奥へと歩けば、ﾗﾌﾞﾎが目に入り。(←) とりあえず仕方が無い、と抱き上げたままそのﾎﾃﾙへ入っていき)