A pack of lies [bml.指名制]

>>阿久津


お...乙女じゃねえわ!!

( 鞄をしっかりと閉じた事を確認してから､受け取ったﾍﾙﾒｯﾄを深々と被り促されるまま相手の後ろに腰掛け､乙女などと言われた事に対し顔を赤くしながら全力否定して｡ ﾊﾞｲｸの後部に乗るなんてこれまでの人生で経験のない事である為に楽しみである一方やはり恐怖というものもあるようで､言われた通りに相手の腹部に腕を回して強く抱きしめるような形をとり｡ 走り始めたﾊﾞｲｸのｴﾝｼﾞﾝの音や､自転車に乗っている時には感じられない地面の流れるｽﾋﾟｰﾄﾞの速さなんかを眼前に受けて心拍をも早まっていくような心地がして｡ 真横を車が過ぎていくような変な緊迫感を持ち､余裕を持って景色を眺める事など叶わず相手の背中に顔を埋めていたが､話し掛けられた事で少しばかり心にゆとりが出来「へえ...ﾊﾞｲｸって便利だな｡ 俺もいつか免許取ろうかな...」へらりと緩めの笑みを零しながら周囲の建物などが奥から手前へと流れていく様を一瞥し )