臆病な自分と冷たい相手

今はこれが精一杯です…(相手の微笑んだ顔を見ては自分も少しだけ笑い上記を述べて相手の服の裾から手を離して)

自分から触れられるなら、案外早く克服できるかもな。
…っ！
(言ってから、自分は何を言っているんだと我に返り、「まぁ、そのくらいできて当然だがな」と続け視線を戻してまた歩き始め、)

できるだけ頑張ります(相手の言葉にコクコクと何度か頷いて歩き始めていく相手の後ろをトコトコと小走りでついていき)

……そうだ、お前の事は「執事」と呼ぶがいいな。
(ふと相手の名前がない事を思い出し、それでもあまり呼ばないだろうがな、と思いながら確認というより命令に近い口調で言い、)

はい(執事と呼ばれるだけでもきちんと呼ばれるんだと考えると嬉しくて大きく頷いて)

名前で思い出したが……俺の名前をまだ教えていないな。
俺は京城院 一紗だ。好きなように呼べ。
(相手はすでに知っているかもしれないが一応名乗り、着いた自室の扉を開け、)

京城院様ですね(覚えるように心のなかで何度も呟き相手の自室と思われる部屋につけば扉を開けた相手を見ていて)

この部屋が俺の自室だ。まぁ、寛ぎたい時くらいにしか使わないがな。
あの扉から寝室に繋がってる。
(相手に見えるように少し端に寄り、室内の奥にある扉を指差し言い、「屋敷の間取りをすべて覚えるのは大変だろうが、せめてここだけは覚えておけ」と続け、)

わかりました(ここだけは覚えとけと言われては頷いて一生懸命覚えようとしていて)

あとは、お前の部屋だな……。
空いてる部屋はたくさんあるが……希望はあるか？
(部屋には入らず扉を閉めれば首傾げ、空き部屋は無駄にある為希望があるならある程度は聞けるだろうと思い尋ね、)

できるだけ京城院様の近くで他は誰もいない部屋がいいです(自分は相手の執事なので何かあったときように相手の近くにいといた方がいいだろうと考えてでも他の人と関わるのはやはり苦手なので)

それなら……いちばん近い部屋で、執務室の隣が空いてるが？
さっき言った寝室の隣の隣だ。
(自室の周りは基本空き部屋な為、適当に思いついた位置を提案し、)

(/そろそろ落ちます
おやすみなさい！)

はい、そこでお願いします(相手の提案に頷いて今日から自分はここでやっていけるだろうかと不安でいっぱいで)

(上げます)

部屋はそれでいいが……掃除をしないと使えないな。
あとは家具か……。
(不安そうな相手は特に気にせず、顎に指あて考え始め、)

家具はいりませんし掃除は僕が自分でするので大丈夫です(相手の言葉に少し笑いながら相手を見て上記を述べてまず部屋を見てみたいと思い)

いや、そりゃ掃除は自分でしてもらうが。
家具は要らないにしたって、寝具くらいは要るだろう……後でカタログを見せてやる。
(相手の言葉に顔を上げ言い、ふと何かに気づいたのか「そうだ」と声をあげ、また自室の扉を開けて今度は中に入り、)

寝具？(相手の言葉になんだそれはと思いながらボソッと呟き首を傾げて。自室つに入っていく相手を見てどうしたのだろうと思いながら廊下で待っていて)

お前にこれを渡しておく……ってどうした？
(わりと早く出てきて後ろ手に扉を閉めながら、もう片方の手に持っていた鍵を渡そうとして、首を傾げていた相手に尋ね、)