桃亜 2015-04-30 21:55:36 |
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久しぶりの学カル投下!
「……そろそろ機嫌を直せ、赤羽」
「………」
またシカトか。先程からずっとこの状態だ。
僕が はぁ、と短く溜め息を吐くと、赤羽はピクリと肩を小さく揺らした。
呆れられている、と分かっているなら、こんなことを続けるんじゃない。
そう言いたいが、それでもまたしかめっ面をして無視を決めこんだ赤羽に、僕は言わない代わりに二度目の溜め息を吐いた。
何故こんなことになったのか。
それは数時間前に遡る___
そのとき、僕はいつも通り、自分の部屋で勉強をしていた。
ずっと勉強をしていたので流石に疲れて、一息をつこうとしたときだ。
赤羽が僕の家を訪ねてきたのは。
こういうことは珍しいので、僕は喜んで赤羽を家に上げた。
ところがだな、赤羽は何故か腹を立てたらしい。
僕がしばらくして声を掛けると、返事が無かった。
寝てしまったのかと様子を見れば、目は開いている。
目を開けたまま寝るのは流石に赤羽もしないと思うが、一応と赤羽の肩を小さく叩いてみれば、ふい、と赤羽は僕から顔を背けた。
そこでようやく赤羽が不機嫌だと言うことが分かり、だからこうして呼び掛けている訳だが___。
「…赤羽。いい加減に機嫌を直せ」
「……」
無視をされている状態だ。
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