桃亜 2015-04-30 21:55:36 |
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ツンデレ(なのか?)カルマ可愛い…。
ああああ……可愛い。(確信)
では>>177の続き。
理「おや……。これは赤羽君。いらっしゃい」
『…どーも』
「父さん僕達は勉強しているんです。
早く出ていってくれませんか」
理事長先生が俺を見下ろしているのが分かる。
視線が痛い。
浅野の言う通り、早く出ていってくれ。
しかし俺の願いは届かず、理事長先生は俺の隣に腰掛けた。
理「ところで赤羽君。
顔が紅いが大丈夫かい?」
『大丈夫…』
理事長先生をチラリと見る。
早く出ていってくれという願いを込めて、睨んだつもりだったけれど。
……逆効果だったみたいだ。
理事長先生が手を伸ばしてくる。
その狙いは__。
『………ッ』
耳だったようだ。
何故こいつらは耳を攻めたいの?
耳に因縁でもあるのかよ。
と、そんな流暢なことは考えていられない。
早くここから逃げないと…。
不意に腕を引っ張られた。
気付けば浅野の腕の中。
抵抗したいけど、生憎そんな力は余っていない。
仕方なくそのままじっと待つ。
「…早く出ていって下さいと言っているでしょう。
僕の赤羽に手を出したら、許しませんよ」
堂々と言ってるけど、
そもそもお前のものになった覚えはない。
理「…そうだな。邪魔者の私は出ていくとしよう」
意外にもあっさりと引いた。
大人の余裕ってやつかな?
扉の開く音と同時に、釘をさされる。
「そんな無防備だと、いつ襲われても文句言えないよ」
と。
『襲われ………っ!?』
まさかここでその言葉が出てくるとは思わなかった。
だって男同士でなんて…。
浅野を見上げる。
「……………っ、そんな目で見るな」
『そんな目、ってどんな目?』
「…………。本当に無防備だな、君は」
溜め息を吐く浅野。
俺を抱き締める力を強めた。
「今のは、僕じゃなかったら襲われてたぞ?
案外君の周りには、君を狙う奴が多いんだからな」
『……ふーん』
その気の抜けた返事に、浅野はまた溜め息を吐く。
そして俺の後頭部を抑え、短いキスをした。
「…今ここで、君を襲っても構わないんだがな」
窓の外には、雲ひとつない空が広がる。
そう言えば今日は満月だ。
浅野家には、狼男が二人もいるらしい。
【はい、強制終了です】
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