神様の住まう街で NL

…ああ、最後に楽し…い…ｸﾞｽｯ、思い出が…作れて…ｸﾞｽｯ、よかっ…(『良かった』と言ったはずの最後の言葉は流れる涙に完全にかき消されるように消え入って

そんなの…嫌だよ！！あんまりだよ…！！(涙をポロポロ流して

何故…何故突き放してくれんのだっ…こんな身勝手なことばかり言う私のことなどいっそ嫌ってくれれば良いのに…(拳をギュッと握り溢れる涙を拭うこともせずに呟き

君が僕の始めて一目惚れした人だから…！僕の大切な人だから！(涙を拭って相手を真っ直ぐ見据えて

今日で最後にしようと心に決めていたのに…カイとの思い出を胸にこれからは一人生きていくのだと覚悟していた筈なのに…こんなの無理に決まっているではないかっ…私はカイがこんなに大好きなのにっ…ずっと…ｸﾞｽｯ、ずっと一緒…に居たいっ…(強がりの言葉は完全に消え、肩を震わせながら子供のように泣きじゃくるその口から出るのは本音のみで

僕もだよ…！ずっと一緒に居よう…？二人で暮そう…？(優しく抱きしめて頭を撫でて言って

カイ…私はわがままだぞ…？(相手の腕のなかでしおらしく呟き

ミコトちゃんのわがままなら幾らでも…(ギュッと力いっぱい抱きしめて

…寂しがりだし嫉妬深いしそれに…(まるで自信なさげに小声で続けて

…(急に腕を緩めれば何も言わずに相手を黙らせるかのようにキスをして

っ…!?(二の句を告ぐ前に唇を塞がれて驚きに目を見開くがすぐにゆっくりと瞳とじて身体からの力も抜いてキスを受け入れて

さっきも言ったよ…？全部君に捧げるって…(一度口を離して言葉を発した後、次は舌を絡めてディープキスをして

カイ…ありがとう、愛しておるよ…(トロンとした表情浮かべて呟いては相手と舌を絡ませあい、唇を貪るように積極的にキスを続けていて

ん…そろそろ帰ろっか…(チュッと口を離すと唾液で橋が出来て「続きはまた後でね？」と言って

あ…う…そ、そうだな(唇が離れればなんて大胆なことをしてしまったんだと今更ながらに恥ずかしくなって俯き赤面しながら答えて

可愛いね…(頭撫でながら

こ、こらカイ、やめんかっ…照れるではないか…(そう言いながらも大人しく撫でられていて

これが良いのか〜？(わしゃわしゃ頭をもみくちゃに撫でて

うぅぅ…いい加減に…せんかぁ！(顔を赤らめて俯きがちでいたがやがてガバッと顔を上げて声を上げると突風が巻き起こり

うぉわ！？(吹き飛びそうになるが踏みとどまって