夕樹 美月 2016-07-23 13:13:25 |
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…お前が止まらなかったんだろ。
(いやらしく口角を上げては、その恥ずかしさを煽るように、視線を相手の方へと向けて上記を言い放ち。「あとは、いいか?」と相手に問うも、空腹と疲労から8割方は宿に戻る気持ちでいて。タクシーはすぐ先に見えていて。)
( 彼の言葉にただ顔を赤くするばかりで。そしてもう良いかと聞かれるとこくこく頷き「 うん! 満足した、ありがとう。」とにっこり微笑んで。直ぐ先に停めてあるタクシーに乗り込むと今日1日の事を振り返りまた顔が緩み。)
(タクシーに乗り込めば、運転手に宿の名前を伝え、車が発進し。観覧車は宿に近いと相手が言っていたように、10分と経たずに到着して。運転手に1日の礼を告げ、その分の支払を渡し、タクシーから降り。大通りから暫く入った所にある宿は、所謂、高級旅館で、周囲の自然と溶け込みながらも品のある佇まいで。己らがタクシーから降りれば、既に出迎えの従業員が数名出てきており。)
( 今日の事を回想しているとあっという間に着いてしまい、タクシーを降りる際に自分もお礼を伝えると彼は自分にとっては有り得ない位の大金を支払っており、それに驚愕しながらも前を見ると高級な旅館が。貧乏な自分にとってのそれらは破壊力が凄くて。そんな中彼は慣れているのか爽快に従業員に案内されながら中へ入って行き、それに慌てて付いて行くときょろきょろと周りを見渡しては。)
(愛想の良い仲居さんに案内され、着いたのは離れの一室。そこは一部屋に一つ、専用の露天風呂も備え付けられていて。部屋に入り、ジャケットを脱ぎ、座椅子に胡座をかいていれば、仲居さんがお茶を出してくれ。夕飯の時間などを確認してから、仲居さんは部屋を出ていき、出されたお茶を啜って一息つき。)
( 着いた部屋はこれまた高級そうな部屋で、物珍らし気に辺りを見渡しながら座椅子に座るも落ち着かない様子で。そして仲居さんがお茶を煎れてくれて飲むとその暖かさに思わずにっこり。そして「 凄い、露天風呂が部屋に付いてる、」とぽつりと述べ後に入るお風呂に期待を膨らませて。)
大浴場もあるみたいだな。 …そっちに入ってきてもいいぞ。
(テーブルの上の案内書きをパラパラと見て、エステなども受けられるらしい大浴場の記載に目を留め。上記述べながら煙草を取り出し。一本にライターで火を着け、紫煙を一筋吐き出してから、灰皿を己の方に手繰り寄せ。)
_.. んん、でも露天風呂で蓮さんとゆっくり浸かりたい。( 大浴場も良いけどそれなら1人で行かないといけないし、今日は何と無くずっと彼と一緒に居たい。ちらりと見えた案内書のエステはとても気になるけど(←)。そう思うと上記述べ頬杖付きながら口角上げ。)
そうか。
(煙草を燻らせつつ一言返し。どっちにしろ、己は彫り物があるため選択肢は一つしか無く。軽く左手を上げては、そこにある腕時計に視線を落とし、時間を確認して。まだ夕飯まで時間がありそうだ。煙草をくわえたまま立ち上がり、露天風呂の方を見に行き。それから居間に戻ってくると「…入るか?」と親指で風呂の方を指し。)
_ うん! はいる、( 案内書を見ているとお風呂に入るかと誘われ和かに返事し、大きい鞄からタオルや化粧落としやら何やらを取り出し露天風呂のあるであろう所へ歩を進め。脱衣所で洋服や下着を脱ぎ捨て髪の毛を一纏めに留めると、外に繋がる扉を開けて。そこは湯気立っていて、風が冷たいのに熱気に包まれており。桶で身体を流すと熱い位のお湯に足から浸かれば。)
(相手が早々と支度を整え風呂の方へ向かえば、一足遅れて己も荷物から下着を取り出し脱衣場へ。其処に相手の姿は既に無く、服と下着を脱ぎ、腰にタオルを巻いて浴場へ。湯に使っている相手を尻目に、己も掛け湯をしてから露天風呂へと歩を進め、温泉独特の湯触りを堪能しつつ肩まで浸かり、脚を伸ばして。)
( 外の景色を見つつ心地良いお湯に浸かっていると彼が隣に入って来て。「_ 明日からまた仕事始まるね、」と顔を彼に向け眉下げて自嘲的な笑みを浮かべると、ずっとこのままこうしていたいという意味を含め述べて。)
あぁ。 …嫌なのか?
(グーッと伸びをしていれば、相手が話を振ってきて。顔をそちらへと向けてみれば、その顔から仕事を快く思っていない様に思えて尋ね。体は次第に暖まってきており。)
んん。嫌じゃないんだけど、このままずっとこうして居たいなって、( そう述べるとにへら、と笑い。足を組み腕も組むと「 でも今私3位なんだよ、お店で。頑張って1位にならなきゃ、」と発しお湯を手で掬うと彼の肩に掛けて。)
…そんなに上を目指す必要はないんじゃないか?
(湯を掛けられながら、体も少し相手の方へ向け、上記を。売上げトップになれば、借金を返すには良いのかもしれないが、その分ストレスや嫌がらせも多くなるだろう。それは、仕事を紹介した己としては、望んでいないことで。)
.. 大丈夫だよ、( 彼の顔からしてきっと自分の事を心配してくれているのだろう。嬉しさの余り思わず頬を緩ませ上記述べて。「 1位になったらご褒美ちょーうだい。」と若干暗くなってしまった雰囲気を変えるかの様に明るい声音で発すると口角上げてみせ。)
…考えておく。
(濡れた手で相手の頬を一撫でしつつ上記を述べ、それから体勢を元に戻し。体も熱くなり、額に汗も滲んでくれば、湯から出て洗い場へ。シャワーを出しつつ、髪や体を洗っていき。)
( 色っぽい彼に頬を撫でられると途端に頬を染めてしまい。そしてシャワーを浴びる彼を湯船の淵に両腕を置きその上に顔を乗せ眺め。顔部分だけは冷たい風に包まれているのに浸かっている部分は熱くてその心地良さに息を吐きながらも、この後のずっと考えていたとっておきの作戦を頭の中で廻らせて。)
(シャワーを浴び終え、濡れた髪を後ろへ撫で付ければ、相手の視線に気付き。「…のぼせるぞ。」と言いながら再び風呂の方へと歩を進め、もう一度お湯に浸かって。腹も減ってきており、夕飯は何が出るのだろうか、と思案を巡らせていて。)
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