AB型 2019-08-08 01:31:39 |
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>>2618 晃太
───…此処は……ああ…そうか、俺……
(優しい陽だまりのような匂い、温かくて優しくて…こんなにも落ち着いて寝られたのはいつぶりだろう。最近は健二がいつ帰ってくるかと待ち遠しく、同時にビクビクしながら過ごしていたからあまり良く眠れていなかった。でも“最近”っていつだろう。自分はかけがえのない大切な存在に出会えたはず…『駿さん…、』そう自分に微笑み掛ける人物に手を伸ばすも届かない。泣きそうに笑う彼が遠くへ行ってしまう。「 」引き止めようと彼の名前を呼ぼうとするも声にならない、彼の名前も分からない。── やだ、いかないで…叫んでも音は振動せずに闇の中に包まれていき背後から伸びてきた腕に囚われて『駿…お前を愛せるのは俺だけ。どうせアイツもお前を捨てる。…アイシテル駿。』耳にこびりつく低い声で囁かれては力強く抱きしめられる。強く、強く…苦しくて痛くて息が詰まりそうになった時、ハッと目が覚めて見知らぬ天井が写り僅かに上がった息を徐々に整えては頬を濡らす雫を拭おうとしたところで手が動かないことに気付き。自分の腕を辿ってみるとそこには昨日出会ったばかりの彼が傍らで眠っていて。此処に寝ているということはずっと傍にいてくれたのだろうか、何故だろうと疑問に思ったところで自分が彼の指を握っていることに気付いて小さく目を見開いて。── 俺が?でも…なんで…。こんな所では疲れもちゃんとは取れないはず、自分が指を握ってしまったからといって振り解くことは出来たはずなのに。何故だろう…彼には不思議と惹かれるものがあると感じながら、その何処と無く寂しげな綺麗な寝顔にもう片方の手を伸ばしては僅かに隈の浮かぶ目元をなぞってゆっくりと髪に手を移動させて柔く優しく頭を撫でて)
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