主 2018-05-19 00:25:47 ID:6c097ff19 |
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>40 エルティア姉様
ありがとうございます…姉様にそんなこと言わせてしまうなんて、僕の方こそ妹失格ですよ。妹って言うのはお姉ちゃんを癒すものなんですからね…?
(姉の言葉を聞いて一層涙の量が増える。触れあえないのは、感情を言葉とそれでしか表せない人間にとって命の半分をもぎ取られた様な失望感だった。出来ることが出来ない。本当はしたいのに出来ない。そんなことをしてしまえば相手が泣いてしまうから。そんなのは嫌だった。兄弟が泣くところなんて見たくない。自分が泣く事なんて許されない。なのに、姉の涙は純粋で、綺麗で。僕せいで泣いているのだ。こんなにも綺麗な涙を流せるのだ。自分はこんなにも醜くて穢れているのに。そう思っていると、ハンカチが差し出される。純白のハンカチは目の前の姉の様で、恐る恐る受けとる。何時からか、自分から綺麗な物に触れることなど無くなってしまった。自分が触れば穢れる、そう思い込んで居たからだ。だから、そのハンカチを受けとるときは軽いはずなのに、鎖のように重く感じた。そのハンカチを使い、涙を拭っていると微かに懐かしい姉のなにか、花の様な匂いが花を掠める。その匂いで自身に重くのし掛かっていた何かが晴れる音が聞こえた。それと共に涙が溢れだし、静かににっこりと笑った。嘘偽りのない顔で)
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