名無しさん 2017-02-11 21:42:25 |
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(朝一番で部屋に来てくれる事を期待したが彼女の足音は己の部屋を通り過ぎてがっかり、少しだけベッドでダラダラしたら重い身体を起こし彼女を追い掛け食堂へと足を進め)
あら、おはよう
(特別やることもなくコーヒーを入れ椅子に座り一休み、ドアの開く音が聞こえる方へ顔を向け「どうしたの?」気だるそうな表情で向かってくる彼に首を傾げ)
ん、おはよう。別に何もない
(部屋に来てくれる事を期待したとは言わず適当な相槌で流し腰を下ろし、テーブルに肘をつき手に顎を乗せ同じく何をするでもなく向かいに座る彼女を見つめ)
そう…、そうだコーヒーでも飲む?
(彼が何でもないって言えば何かあるんだろうなと思うも何も聞かず、どこか気まずそうな雰囲気を感じとりあえず飲み物を入れに席を立ち)
あぁ、お願いする
(香ばしく鼻を擽る香りの液体を頼み「本当に何もない。強いて言うならお前を愛してるって事くらい」背中に向かって一言、あとはスカーフを結び直したり時間を潰し)
…ありがとう
(背中から感じる視線と言葉に照れ笑い、彼の言葉にウソはないと思い。淹れたてのコーヒーをコップに注ぎ、彼の前に置いて自分も席に戻り)
此方こそ
(こんな自分を愛してくれる事と珈琲に感謝、一口含めば苦味が広がり幾分か目が覚めたような「今日はどうするんだ?」気付けば変わらない日常を楽しめる人間に変化しており何もなしなんて返答でも構わない)
そうね、特に決まってないわ
(今までこんな日常を過ごしてこなかった彼としてはこの日常がどんなに暇だろうと思ったが、こんな日常を過ごしてきた自分にしてはいつも通りの返答で)
じゃあ店は休み。一日俺とべったりする
(勿論冗談、へらりと言ってのけ却下されるのを待つのみ。ずっと使ってない女房達がヘソを曲げてるような、ホルスターの上から銃に触れ)
たまにはお店を休むのもいいかも…、あなたの好きにして
(これまた勘違いされる発言をするもそんなことは考えてない上での発言で、彼の冗談は聞き流し飲み干したコップを流し台へ持っていき)
俺の好きに…ねぇ
(出掛けるにしても世界一のモテ男とは名ばかりに女性を喜ばせる場所が思い付かず、既に中身が空である事にも気付かず口に付けたコップを傾けて直ぐにテーブルに置き)
何でもいいわ、怒らないから
(彼がどこ行こうが何しようがまたには好きなことでもさせてあげようと、食器を洗い終えれば服を着替えに食堂に彼を残し部屋へと戻り)
俺の普段行く所なんて酒場か娼館か、どちらにせよレディを連れて行く場所じゃない
(いくら怒らないと言ってくれても二人で出掛けるのに相応しくない場所ばかり頭に浮かび、せっかくの機会を何とかしたいのだがプランはないまま部屋の扉をノックして)
ちょっと待って、まだ着替えてる最中なの
(椅子に座りながら手早くスカートに履き替え、シャツを着替えボタンを止めながらドアへと向かい「どうかした?」何も決まってなさそうな彼の顔を見て首を傾げ)
おっと悪かった
(開ける前にノックをして正解だったと胸を撫で下ろし彼女が来るのを扉の前で待ち「いや、完全なるノープラン」此処まで頭が回らないと最早風邪を疑うレベル、両手の掌を上に首を横に振り)
…だと思った
(案の定何も思い着いていなかったようで、かと言って何も考えてない自分も人の事を言える立場ではなく立ち話もなんだと彼を部屋に招き入れようと)
お邪魔します
(部屋の入り口でギャンブラーに似合わない礼儀正しいお辞儀、ベッドを拝借し腰を下ろして「昼間から飲むのはなぁ…お茶でもするか?」デートコースは不馴れで歯切れ悪くぶつぶつ独り言をこぼし)
それか私があなたの願いを叶えてあげるか?
(余程お辞儀を見るのが可笑しかったのかケラケラと笑い、隣に腰を下ろし彼の方に体を向け優しく両手を包み込み。小さく首を傾げながら今までのお詫びとお礼を込めての発言で)
俺の願いって?
(向けられたまま身体を傾け彼女を温もりを感じ、これと言って目標とか夢なんかを持たない人生を歩んできた己に聞き慣れない言葉をオウム返しに呟き)
そうね、例えば何かしたいとかしてほしいとか。
(これと言って何も考えないまま口に出し、疑問形で返された言葉に首を傾げながら自分も特にこれといったものはなく「無ければ別にいいのよ」何も思い浮かばなさそうな彼を見て両手を上げ)
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