当主 2017-02-08 19:15:16 |
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>雪枝さん
きらきら――ううん、あまりきらきらしてないほうが良いのかもしれない。朝倉の娘は贅沢主義の浪費家なりや、なんて言われてしまったら困りますもの……あ、
(店の人間が笑ったのだ、客の自分だってもう堂々と笑っても良いだろう。店員をして妙ちくりんと評された品物にひとしきり遠慮無く笑い声をあげてからそれを塔の頂にちょんと戻してやり、白粉が落ちないよう笑い涙を拭いながら揺れる三つ編みを追って店の奥へとお邪魔して。たとえ客商売のおべっかだとしても耳に心地好い言葉を真似たかと思えば一丁前にお体裁を気にかけてみたり、開け閉めされる箪笥を覗き込みながら気ままに想像を膨らませ、ふと思い浮かんだ理想像にパチンと手を打ち「そうだわ、軍人さん!このお店にもよくいらっしゃるでしょう?あの方はどうだったか憶えてないけれど……とにかく軍人さんが胸につけてらっしゃる勲章、あんなブローチがあったら勇ましくって素敵だと思いません?」この店は軒先を朝夕通り掛かるだけ。それでも時折ピンと背筋の伸びた軍服のお客様がいるのはよく憶えており、無邪気に彼ら軍人の衣装を例に挙げ)
(/申し訳ありません、先ほどはお返事を急ぐあまりご挨拶が抜けたままになっておりました…!不躾な背後にも関わらずお相手してくださってありがとうございます。楚々とした愛らしいお嬢様相手では娘もついついお喋りが過ぎることも多いかと思われますが、何卒仲良くしてやってくださいませ。本当に失礼致しました…!)
>瀬良様
(どうにか説得せんと言葉に言葉を重ねるほど、まるで本当の帝国軍人のように固く張り詰めたその顔が曇っていくのを目にしてようやく己の選択が無茶にも程があるものだったかもしれないと遅い後悔を抱いたのもほんの束の間。石膏のように無骨な手が奇妙な動きを見せた後、今度はこちらへ送られるひそやかな囁きにぱちくりと目を丸め、その間抜け面をすぐさましたたかな笑みに変えては「……こういうのをギブアンドテイク、と言うんだったかしら。私で務まるお芝居でしたらもちろん、喜んでお手伝いさせていただきますわ。本を買った後にゆっくりと」互いが互いの為に一芝居打つ、何とも平等でありながらお伽話のように愉快な取引だとそれこそ芝居めいたウインクと共に快諾しては何食わぬ顔で店主に向き直り「――他のお客様がお見えになって頭も冷えましたから、改めてもう一度お尋ねしますけど。私にその本を売ってくださるおつもりは微塵も無いの?」幾度も繰り返した問いの後にちらり、と相手に合図代わりの目配せを)
(/携帯・サイトの不調で連投はよくあることですのでお気になさらず…!そして入試お疲れ様でした、どうかごゆっくりお休みください。/レス蹴可)
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