>120 不知火 ……ほう、女、か (ずっと睨んでいた死角から、音もなく姿を現した若い女に、僅かに拍子抜けしたように瞬きして。隣の軍で所謂指名手配中の女がいることは頭の片隅にあったが、まさかこんな場所で出会うとは想定しておらず、近隣の村の一般人か、はたまた敵国の刺客かの二択であると思案しつつ、注意深く相手を観察し) 何者だ…、ここは陽ノ本の基地だぞ、迷い込んだのか…、我が軍に用があるのか