語り部 2016-11-11 07:32:53 |
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>ヘンゼル
……もう、アナタってば相変わらずなんだから
(応急処置に使えそうなものを探して店内を見回し、程よい伸縮性と厚さのある包帯代わりに良さそうなマントを見つけて手に取ったところで、背後から聞こえる笑い声。普段と何ら変わらぬその声に一瞬今の状況を忘れそうになるが、振り向いた先に居る彼は明らかに重傷で、否が応にも現実に引き戻される。マントの他にガーゼ代わりのハンカチを棚からひと掴み分と卓上の裁ち鋏を拝借して相手の傍に戻れば、微苦笑こそ浮かべているが多分に安堵の混ざった声で呟きを落とし。そしてマントをひとつなぎの細い布になるように手際よく裁断しつつ「ほら、止血するから脱ぎなさいな」と上着とシャツを脱ぐように促し、やや間を置いてから鋏を動かす手は止めずに「ところで……ねぇ。あの子はどうしたの…?」と視線は手元に向けたまま、ずっと気がかりだったことを問いかける。童話の中でも、御伽の国でも、いつも一緒の二人。兄である相手が妹である彼女を見捨てる訳はないと断言できるため、今この場所に居ないということはどうしても最悪の想像に繋がってしまう。やがてマントの裁断を終えれば、どこか祈るような気持ちで相手を見つめて返事を待ち)
>白雪
そうね、その意気だわ。……ええ、まずは小人の森へ向かいましょう。ホームの方が何かとやりやすいものね
(どうやら普段の調子を取り戻したらしい彼女に微笑みかけて、指し示された方角――城下町の南西へと視線を向ければ一つ頷いてみせる。小人の森はその名の通り「白雪姫」の舞台であり、また自身の出演する童話「ヘンゼルとグレーテル」の舞台でもある場所。言わば互いのホームであり、少なくとも殆ど手ぶらで非武装の今現在よりは幾分か状況を好転させられるだろう。何かを確認するように片目を閉じてもう一つ頷けば「……うん。他の子達も各々街を抜けるみたい。下手に合流を急ぐよりは向こうで落ち合った方が効率的かもしれないわ」と遠視で確認した仲間たちの状況を手短に伝える。しかし不意に魔法が解けかかってる感覚が強くなったことに緊張感を纏えば、数メートル先に転がる小石に鋭い視線を向けて「……思ったより、早い」と独り言ちて。どうやら話をしているうちに1分ほどが経過していたらしい。呟いた直後、小石が骸骨兵に戻り――しかし一拍と置かずにもう一度魔法を放ち、今度は枯葉へとその姿を変えれば粉々になるまでヒールで思いっきり踏みにじり)
このまま砕け散って復活しない事を祈るしかないわね……さ、行きましょうか
(/どうにも中途半端な魔法しか使えない魔女ですが、白雪ちゃんの助けになれたのなら幸いです…!
当面の移動先が自分の童話の舞台地ということでしたので、白雪ちゃんが指差したある方角を小人の森に設定したのですが、宜しかったでしょうか…?)
>ケルツェ
あら、ちゃあんと無事よ? 今だって、アナタの顔がしっかり見えているわ
(真剣な問いかけへの返答にしては些か緩い様子で首を傾け、相手の瞳を見据えてにこりと微笑んで見せる。昔、物語への出演が重なって多くの魔力を消費した際に視力の低下を見破られて以降、医者である彼に身体的な不調は隠せないと感じているのでその言葉に嘘は無かった。やった事と言えば、せいぜい遠視で見つけた仲間の元へ魔物が向かわないように少し引きつけたり、今しがた行っている限界値の実験程度のもので、視力に関しても遠くが少し見え辛いだけだ。だから心配しなくて大丈夫だと言外に告げては、先ほど変身させた亡者――もとい足元の小石を、屋根の向こう、建物の裏側へ向けて思いっきり放り投げる。落ち着いて対処できる距離を取れればいいと考えていただけなのだが、どうも放物線の一番高い所で元に戻ったらしく、質量のある柔らかいものが地面に叩きつけられたえもいわれぬ嫌な音が響いた。しかし少しの沈黙の後、このまま黙殺する事に決めたようで「……普通に変身魔法をかけるとね、もって1分程度なの。ただ、死体……あ、腐乱してない方ね。そっちは火を近づけると崩れるのよね」と敵に関して分かった情報を簡潔に話し)
(/いえいえ、問題など御座いませんよ!お医者様に不調は隠せまいと思いますので、ロル内で示したように以前感づかれた際に少しだけ魔力の話をした、ということで如何でしょうか…?
何だかこれだと魔女のストッパー役もお願いする事になってしまいそうなので、問題がございましたら遠慮なくご指摘下さい…!)
>死神
うん、でも、そう言わずに…ね? 割と大事なことなのよ
(予想に違わぬ文句の言葉に頷いて見せるも、それはさて置いて両手を顔の前で合わせてもう一度頼み込む。果たしてその言葉を聞いてくれたのか単なる気まぐれか――恐らくは後者だろうが、枝を細かく切り刻んでくれたのを見ると自身はもう一本の枝を拾い上げて半分に折り。そして右手の枝だけ魔法によって発生させた火で燃やせば、細切れの枝、半分に折れた枝、ほぼ消炭のような黒焦げた枝を地面に並べてから相手に手招きをしつつ枝から距離を取って「街に溢れかえっている彼らなんだけど、ちょっと特殊みたいでね。私の力が、こう――なんて言うか、通りにくいのよ。変身させても1分ぐらいで戻っちゃうの」と一連の行動の説明をするべく、相手を見遣りながら大前提となる事象について語る。これに関しても色々と考察したい所ではあるが……否、今は目の前に立ちはだかる敵を何とかする方法が最優先だろう。そう考えて視線を小枝に戻したところで1分が経過したようで、順に細切れのゾンビ一体、腕を使って蠢くゾンビの上半身、黒焦げの下半身へとそれぞれ姿を変え、それらを見つめながら頬に手を当てて思案顔をし)
……いやだわ。ちゃんと脳を潰すか、切り離すかしないとダメなのかしら…。――と、まぁ、これが確認したかったのよね
>セレネ
いえ、気にしないでね。こんな状況だもの……疑うのも無理ないわ
(どうやら誤解が解けたようでペンダントを見せながら名乗ってくれた彼女に、柔らかく微笑みかければ僅かに首を横に振る。一般的な「魔女」に対する認識は恐らく当初の想像が正しい上に、信じていた創造主の突然の凶行の後では猜疑心が芽生えるのも致し方ないことだと思った。誤解を解くきっかけになった古い友人の存在に心の中で感謝しつつ、ペンダントトップの銀貨に視線を落とせば「それが"星の銀貨"? ……ふふっ。セレネといったかしら…アナタ、とても彼女に愛されているみたい。もっと自身を持っていいと思うわ」と銀貨に宿る女神の恩寵――それもかなり規格外の加護にくすりと微笑み。どういう理屈か暗雲が立ち込めていて星一つ望めない空。しかしその奥に輝いているであろう皓月を見据えるようにちらりと視線を宙に向ければ、三角帽子を被り直して悪戯っぽい笑みを浮かべて)
――ねぇ、よければ私と一緒に行かない? アナタを置いて行ったなんて知られたら、私、あの子に怒られてしまうわ
>青髭
だそうよ……って、あら?
(一本横の道から遠視によって発見した、魔物たちに囲まれている手負いの人物を救援するべく飛び出してきたため、まさか逃げろと言われたのが自分だとは露ほども思わずに伝言ゲームのように背後を振り返る。しかしそこには誰の姿も無く、出血多量で幻覚でも見えているのだろうかと彼の精神状態を危惧したところで一つの可能性に思い当り「……もしかして、私の事なのかしら」と、問いかけと言うには些か小さな呟きを落としては、相手の方へ視線を戻す。壁際に追い詰められてしまっているため、彼を助け出すには周囲の魔物を一掃しなければならないだろう。ならば魔物たちの注意が急な闖入者である自分に向いている今が好機と判断し、ぴっと人差し指を向ければ亡者以外を残らず紙切れに変え、指揮棒でも振るかのように指先を動かせば「燃えて!」と一言発すると同時に亡者諸共焼き尽くして。やや遠くの景色がぼやけるがこればかりは仕方ない。地面に散らばる灰を踏みつけながら相手の元に歩み寄り、怪我の具合を確認してはまだ興奮状態の馬の鬣を落ち着けるようにそっと撫でて視線を彷徨わせ)
大丈夫……じゃあ、ないわよね。どこか、手当の出来る場所は……
(/絡んでくださりありがとうございます…!また、とても分かりやすい纏めをありがとうございました!
紳士の鑑のように素敵な青髭公ですが、見た目とのギャップに悶えた後、拗らせ公で思わずくすりとしてしまいました…!魔法こそ使えますが体力のない運動苦手な娘ですので、共闘の際はバランスが取れるのではないかな…と密かに期待しております!不束な娘ですが、どうぞ宜しくお願い致しますね!)
>アルカPL様
(/迷惑なんてとんでもないです! 主様より森での絡みもOKとのお言葉をいただきましたので、新しい絡み文をくださったのに大変申し訳ないのですが、最初の絡み文に絡ませていただこうと思うのですが如何でしょうか…?)
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