夕樹 美月 2016-07-23 13:13:25 |
通報 |
.. じゃあもう、関わらない方が良いのかな。私達、( 彼の尤もな言葉に苦笑するしかない。そして上記を彼に聞こえない程度にぽつりと呟くと息吐き出し。小さな冷蔵庫まで歩けば、しゃがみ込み中から缶ビールを2本取り出し。それを持ち踵を返し、彼の隣に座るとその1本の缶を差し出して。プルタブを開け中の液体を喉に勢い良く流し込み、所謂”一気飲み”を。)
……お前にそれが出来るのか?
(小声とはいえ、二人しかいない静寂に包まれた部屋で呟けば己の耳にも届いていて。すると相手は缶ビールを取り出し。差し出されると取り敢えず受け取り、一気飲みする相手を横目で捉え。自分もプルタブを引いて缶を開けつつ、上記を問い)
.. 無理に決まってるじゃん。( 一気に缶を飲み干せばぷは、と飲み口から唇離し。そして届いていた彼の言葉ににっこりと満面の笑みを浮かべると上記を述べ。久し振りに飲んだこれは想像を遥かに超す程の威力があり、既に頬はほんのり紅く染まっていて。)
…もう酔ってんのか?
(先程までとは打って変わって満面の笑みを向ける相手。そして、数十秒前に自分で発した言葉を直ぐ様無理と言う辺り、その変わりように酔ったとしか思えず、上記を。次いで己もビールを喉に流し込み。思いの外喉が渇いていたようで、ゴクゴクと飲んでいき)
うふ、( 少し紅みがかった潤んだ瞳で微笑めば中身が無くなった缶をテーブルの上に放り。そしてぐぐ、と背筋を伸ばすと背凭れに深く寄り掛かって。眠たい筈なのにお酒を飲んだせいで反対に目が覚めてきてしまい、目をぱちぱちとして気を紛らわし。)
はぁ……。
(顔を相手の方へと向け、その様子を見ていれば、やはり既に酔っている様子。隠すことなく盛大に溜め息を吐き出し。己も缶ビールをゴクゴクと一気に飲んでから、「…マンションの鍵、まだ持ってるか?」と相手の目を見据えて尋ね)
.. ああ! 忘れてた。( マンションの鍵、と言われれば一瞬何の事か分からずしてきょとんとするもすぐに思い出しにっこり笑って上記。鞄の中を探りキーケースを取り出し、その中の1つの鍵を手渡して。「 はい、どうぞ。」と彼の手に乗せれば冷蔵庫から新たにビールを取り出し。今回は何本か持って行き、沢山呑めるように。それらをテーブルに置き1つを手に取ってプルタブ開けて。)
(鍵を返せという意味で言ったわけでは無かったが、手渡されればそのままポケットに仕舞い。そして相手は再びビールを持ってきてまだまだ飲む様子。「…おい。 …急性アルコール中毒で死ぬぞ」と眉間に軽く皺を寄せ、缶ビールを持っている手を掴んで)
.. 私が死んだら、どうする、( まだまだ呑む気だったのに、掴まれた腕により呑む事を阻まれてしまい。彼の言葉に対しぽつりと呟くように言えば顔上げ、少し上にある彼に真剣味を増した表情をし。)
…………俺の墓に入れてやる。
(相手からの突然の問いに、訝しげに眉間の皺を深くして。全く考えたことが無かった為、即答は出来ず、暫し思案を廻らせて漸く出した答えは上記のようなもので。己にとってその問いは現実味が無く、答えもきっと相手が望むようなものではないだろう)
.. 遠回しにプロポーズしてる? ( 彼の思い掛け無い返答に多少吃驚するも、直ぐに顔を緩め上記を冗談でからかうように首傾げ問い。そして、彼に打ち明けなければいけない事が。「 ..私、蓮さんに言ってない秘密がある。」と酒を置き、彼に向き直り真剣な表情で重々しい口を開き。)
(相手のプロポーズという言葉に、己にそのつもりは全く無く、言い返そうかと思ったが、相手が真剣な表情で此方へ向き直るので言葉を飲み込み。 きっと、己に打ち明けたいのだろう。そう思えば掴んでいた手は離し、低い声で「……言え。」と)
.. 私お母さんが居たじゃない? 捨てられたけど。そのお母さんが借金してて、保証人を私にした後に行方晦ましたらしいの。だから今借金返す為に保育士の夢諦めてバイトしてる。( 淡白に述べれば溜息吐き。捨てられたのに母親の事を放って置けない理由は、やはり少ない幼少期の思い出があるからだろうか。「 でも、そこのバイトだけじゃどうしてもお金足りない。だからキャバクラに行こうかと思ってる。」とつらつら述べ、決意を目に宿して哀しそうな複雑な表情を。)
そうか。
(相手の話を聞いてから、一言だけ返し、煙草へと手を伸ばし、一本取り出して。それを口にくわえて火を付け、一吸いしてから、「……店は、どうやって探す気だ。」と視線だけを相手に向けて問い。仕事柄、そういった方面の情報は心得ていて、店によっては働くことを止めざるを得ないと思っており)
もし良かったら、蓮さん紹介してくれないかなあ何て。( 目尻を下げふにゃりと笑うとまたビール手に取り口に含んで。「 何度も死のうって思った。何で私がお母さんの借金返す為に死に物狂いで働かなきゃいけないの、って。それに蓮さんも水商売に手を出す女なんか止めた方が良いかも、ね。」と酒の威力に任せて饒舌になり、最後の方を哀し気な表情で述べては。)
…俺が水商売の奴等を見下せる立場にあると思うか?
(相手の言葉とその表情から、相手が言わんとしていることが分かるも、それを鼻で笑うようにして上記を述べ。「店は紹介してやる。 ……まぁ、色々覚悟決めて働け。」と煙草を燻らせつつ伝えて。己が借金を肩代わりしてやれば簡単に済むことだが、相手の気質からそれは拒否するだろうと推測でき、その案は仕舞っておき)
.. そうだね! ( 彼の言葉は励ましだという事にしておこう。にっこり微笑み上記を嬉しそうに述べ。「 宜しくお願いします。」と紹介してくれるらしく頭を深々と下げれば。時刻はもうそろそろ夜が明けそう。ふと出てくる欠伸を噛み締め目をぱちぱち。)
…葵、覚えているか?
(即決即行動な性分の為、早速携帯を取り出しては画面を親指でスクロールしつつ唐突に尋ね。脚を組み、その名前を見付けてはそこで手を止め、相手へ視線を戻し)
.. ああ、あの船上パーティーの時の? ( 懐かしい名前を聞けば記憶を辿って行き。思い出す為に数十秒掛かったが、優しいその人を思い出し上記。「 葵さんがどうしたの? 」と携帯を弄ってる彼を見ては首傾げて。)
彼奴に任せている店がある。 …そこで働け。
(覚えていると答えが返ってくれば、早朝であるにも関わらず、早速その人物に電話を掛け。携帯を耳に当て、呼び出し音を聞きつつ、上記を相手に向けて言い。しかし、なかなか電話に出ず、切ろうとしたところでやっと繋がり。寝惚けながらも早朝の電話に怒っている様子の葵に、己は構わず美月の話をし始めて)
トピック検索 |