東雲 暎晴 2015-12-30 11:47:00 |
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「…飲みたいの、あった?」
(カウンター内にある簡易的な木製の丸椅子に座り、脚を組んで接客を半ば放棄していて。
微笑ましく相手の様子を眺めていては、二順目に入ったようなので、緩く首を傾げるようにして尋ねて。)
(/いらっしゃいませ! 来ていただけて嬉しいです!
「ん‐と…。甘いのが良い…。」
(初めて見るアルコールの名を凝視するもどの様な味がするのか想像が出来ず、少し眉を下げて味の好みを言い、メニュー表を相手に見やすい向きに回し返して、/)
(/此方もお相手して頂けて嬉しいです!仲良くして貰えると嬉しいです。では、背後はそろそろお暇しますね。( ぺこ ))
「じゃあ… …無難に、これにしとく?」
(メニューを此方に向けられては椅子から立ち上がり、カウンターに寄って其れを覗き。
甘いというリクエストと、なるべく度数を低くしてやれるという理由から、カシスオレンジ、の文字を指差しながら提案し。)
「ん…、じゃあそれで。」
(此方に寄り、相手の提案した酒を見、一度小さく首を縦に振り頷き、「美味い?」と付け足して、相手に問い。肩に掛かるほどの後ろ髪を邪魔だったのか一つに結い始め、/)
「どうかなー。 …よく、ジュースみたいなんて言われるカクテルだよ。」
(注文を受けると手際よくグラス等々用意し始め、相手からの問い掛けに答えながらカクテルを作り。
オレンジジュース多めの、アルコール度数としては数度しかないであろうカシオレが出来上がり。
コースターを相手の傍に敷き、その上に出来たカクテルをコトリと置いて。)
「へェ‐…。オレンジ好きだから呑めるかな…。」
(初めての酒に少し期待をふくらませ乍手際良く作る相手を興味津々で見つめて。目の前に置かれた飲み物に“おお”と声を小さくあげれば両手で持って、/)
「頂きます。あ、え‐と…悪ィ、名前聞くの忘れた。」
(相手の名を呼ぼうと口を開くも名を聞いていなかった為、言葉に詰まり、カクテルを口にしようとグラスを持ち上げる手を一度止めて、/)
「あぁ。 シノノメ アキハル です。」
(飲み口は良いし、味もほとんどアルコールを感じないだろうから、きっと気に入るだろう。オレンジが好きなら尚更だ。
なんて考えながら相手が飲むまで見届けようとしていると、不意に止まった相手とその言葉に、ニコリと笑んで名を名乗り。)
「東雲…暎晴。ん、宜しくな。暎晴。」
(相手の名を一度呼べば微笑んで。カクテルの入ったグラスをゆっくりと回した後、一口飲み。しつこく無い甘さが口内を満たし喉元を通りすぎ、自分が想像したよりも相手が言っていた通り“ジュースみたい”だったらしく、入っていた半分の量を飲みきって、/)
「あ。 少しずつにしとけって。」
(笑顔のまま、宜しくという相手に会釈を返し、一口飲んでからの感想を待っていたが、予想に反してゴクゴクと飲んでいく様に、慌てて片手を伸ばしグラスを押さえ。
もしかしたら極端にアルコールに弱い体質ということも考えられるため、グラスを軽く押さえたまま相手の様子を観察して。)
「んぁ?美味しいよ?」
(抑えられたグラスに不思議そうに相手の顔を見るも特にこれと言った酔いの症状は見られず、相手の止めた原因が感想を言え、という事かと捉えた為素直に感想を述べ。)
「そう? だけど、ゆっくりな。」
(押さえた手を退け、相手の感想に目を細めて軽く肩を竦めて返すも、自分が気になるのは相手のアルコールに対する耐性で。
強い気質なら良いが、なんせ初めてカクテルを飲んだとなると、それは未知数で。軽い忠告も加えつつ、ボトル等の片付けを。)
「ん。暎晴は呑まないの?」
(片付け始める相手の忠告をこく、と一度頷けば忠告通り少量を口に含み喉を通して。ふと頭上に浮かんだ疑問を投げ掛けては、続けて)
「それに…、よく酒なんて飲むなって怒らなかったな?今更だけど。」
(と今更ながら自分に普通に酒を提供した相手に不思議なやつだと言わんばかりにくすりと笑えば片方の口角を上げ、グラスを置いて、/)
「一応、仕事中ですから。」
(何処と無く畏まったような顔付きと声色で軽く会釈なんてしながら答えを返して。)
「酒は… まぁ、自分のキャパを知る良い機会になるんじゃないかな、って。」
(片付けもすぐに終え、作業台に両手をつき、暫し考えるように視線を上へ向けてからヘラリと笑んで二つ目の質問に答え。
注文は受けてないが、何か食べるもんでも出してやろうか、と冷蔵庫の方へ。)
「ありゃ、意外と真面目なのな。」
(頬杖を付き、相手の口調から少々意外そうな声を上げた後、ゆらりと僅かに残ったグラスを回し、グラスを空にして、/)
「キャパ…なぁ……。まだ全然平気そうだけど…。」
(飲酒をしても今の所特に何も酔いの症状は見られない為、実感が湧かないのか首を傾げ、相手が冷蔵庫の方へ言った為少しうとうととして、/)
「そっか。じゃあ、体質的にアルコール受け付けない、とかじゃなさそうだね。」
(グラスを空にした相手を尻目に、冷蔵庫から小さめのブッシュドノエルが乗った皿を取り出し。)
「食べる?」
(パウダーシュガーやベリーソース、砂糖で作られた雪だるまで皿を飾り付けてから、それを両手で持って軽く掲げ、相手に見せながら小首傾げて笑顔で尋ね。
甘いものが好きなら、これで目覚めるだろうか。)
「わ…!美味しそう!!初めて見たこんなの!」
(先程の寝てしまいそうな目をパチリと開き、冬の景色を連想させるデザートに目を輝かせて見て、大きくこくりと頷けば「あ、でもあたしそんな金が…」と断ろうかと眉を下げ、/)
「いいよ。 俺の奢り。」
(ニッと口角上げ目を細めて返し、皿を相手の方へコトリと置き。どうやら相手の眠気覚ましになったようだ。)
「…俺も食べるから。」
(フォークを2つ出し、相手のものはペーパーナプキンをテーブルに敷いてその上に置き、自分のものはそのまま手で持ってヘラリと笑んで。)
「え、本当?有難…ッ!」
(目の前に置かれたデザートに目を輝かせ見た後に相手に視線を移し、嬉しそうに燥げばフォークを手に取り、)
「暎晴は甘いモノ…好き?」
(何処から食べようか右に左にとフォークを移動させ乍相手の好みが気になり問いて、/)
「好きだよ。 これも、知り合いに頼んで作って貰ったし。」
(きっとどこから食べようか悩んでいるのだろう。
なかなか手を付けずにフォークが彷徨っている様子を微笑ましく眺めてから、相手の問いにニコリと笑んで返し。)
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