主 2015-07-07 22:04:40 |
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>春蘭
( Ruin )
捨てた…?
(勢いに任せて余計な事を口走ってしまった。相手に己が何処の人間であるか言い当てられると視線を下げて閉口し、後に続く言葉が見付からず。随分と厄介な奴に捕まってしまったと頭を抱えても目の前の現実は変わらず、今後己は一体どうなってしまうのか、そんな懸念ばかりがひたすらに焦燥を誘うばかりで。しかしその最中、相手の口から思いがけず以前Kneipeで生きていた事を仄めかす言葉が紡がれると眉を寄せて引っ掛かりを覚える言葉を反芻し。捨ててきたのだろうか、あの掃き溜めのような街を。己が喉から手が出る程成し遂げたいと思っていた事を相手はこんなにも簡単に語る。羨望による嫉妬からか相手を見据える視線は無意識に刺々しい物となり、今となっては逃げ出す事等止めたはずなのに、何故今になってこうしてKneipeを捨てた人間に憧憬を抱いてしまうのか己でも理解が及ばず。しかしそんな苛立ちすら先程からの狂気染みた相手を見ている限り、あまりにも似合わない微笑を目にした瞬間萎んで行き知らず知らずの内に見入っており。だがそれも一瞬の事、不気味な笑みを浮かべて見せる様子はまるで多面性を感じさせ。差し伸べられた手はやけに白く、日現実的な光景にすら見える。仮にもつい先程命を奪われそうになった相手の手を易々と取るはずが無く、全身に力を込めてすかさず立ち上がるとゆっくりと後退り)
>ラディ
( Ruin )
(正面に膝を付きある程度距離が縮んだかと思えば隠されてしまう手は、まるで己との接触を拒んでいるようでもあり。しかし問い掛けへの返答は拒絶と受け取るには随分と奥ゆかしい物で、加えて差し出された掌から触れる事を許されたのだろうかと解釈し。ただ、言葉はひたすらに自虐を並べ立て触れるべきでないとすら助言をされてしまうと、まるで己が綺麗な人間だとでも言われているかのような優越感にも似た劣等を感じ。綺麗なのは当然だ、作られた物なのだから。元々あった己の皮膚は相手のそれと比べられない程醜く爛れ、両親に触れる事さえ憚らせ大金の代わりにKneipeに売り飛ばす事を躊躇わせなかったと聞く。その上散々見ず知らずの人間に汚された体だ。今更沸く愛着も何も無く、この肢体が不気味で堪らなく。意識し始めれば一気に込み上げる嫌悪感を抑え付けながらそっと相手へと手を伸ばしその手に触れるが、意図せずして指先はまるで愛撫でもするかのようにつっと艶かしく彼の肌を這い。だがそれも一瞬の事、閉じ掛けられていた相手の指をゆっくりと開かせながら懐に片手を差し入れると上質な絹で織られた純白の布を取り出し。以前客から“女性”の嗜みとして持っているよう言われた贈り物だが生憎女性への贈り物に興味は無く、何処と無くぞんざいな所作で折り畳まれた布を広げ。その間ふと口許に緩く弧を描くとちらりと上目遣いに相手を一瞥し、わざとらしくも無知な幼子の真似事をするように軽く首を傾げ直接的には言葉の真意を問わず)
…あんまり難しい事言われても分かんない。
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