主 2015-07-07 22:04:40 |
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>シキ
(Ruin)
これは、シキに。
(近寄る足音が間近に来た頃、掌が腰に当てられた感触に反射的に慄きじんわりと手元に冷や汗を浮かばせ。元より他人に触れられる行為は全てを支配されてしまう先入観が脳に小ベリついており二人が出会ったばかりの当初は指先が触れるだけで震え上がり恐怖の入り混じった悲鳴を上げていたもので、現在少しばかりぎこちない動きをするだけの反応は相手のみの免疫がついて来ているようで。しかし、何処に出掛ける訳でも無く探し求めていたのは相手の姿でありゆっくりと歩幅を小さくさせて立ち止まるとその場で見上げ。何時迄も己を捉える見下ろす瞳と対照的に避けるように隠されたもう片方の瞳は前髪で覆われ、今どのような色を浮かべているのかが把握出来ず手に持っていたシーツを相手の頭の上から被せ技と見えない方の瞳のみシーツの下から覗ける位置とさせ。対面する己の姿を瞳に映し出して欲しくない故の散々忌避でもあり、未だに触れるのを躊躇う両手を触れない程度に腰へと回ししっかりと固定された刀を解き相手の身体から離すのと同時に両手に硬く握り。「やっと、ただの"シキ"になった。君は、…"ただの人間"こんなもの、持たなくても良い、人間なんだよ」罪を犯し続けた刀は重く冷たくそれでもその重さを噛み締めるように抱き締めて床に視線を落としながらぽつりぽつりと呟き)
>嘉乃
(Ruin)
(髪か、若しくは肌を物珍しがり纏わり付く様な指先で勝手に触れて来るのかと気配を探りながら思い至り眉間に薄っすらと皺を浮かべて薄く瞳を開くと飛び込んで来たのは足元に座る女性にしか見えない品やかな体格の人物。先程までは羽織に隠されていた事に加え何処か相手に踏み入れる事を避けていた故に真面に顔を把握しておらず雪の様に白く透き通った肌は膝に置かれた己の褐色の掌を暗く濁し、薄暗いこの部屋では腕を覆う影により腐乱している様にも捉えられ掌を丸める様にして隠してしまい。見下げている状態で前髪から落ちる水滴が相手の瞼へと落下し相手の視界から己が消え去った一瞬の間、意図せず両目を瞑った顔を見つめ首を傾け。予想外だったのは触れる事に対しての許可を態々取ろうとする言動で拍子抜けな要望の真意は相手にも理解が付かないものかと予測した頃、隠していた掌をゆっくりと開き本来ならばシキにさえ触れされる事を躊躇う掌を相手側へ向け。「あえて己の身を汚す行為をしなくても良い、君には選ぶ権利と自由がある。自分に…触れるべきじゃない」掌の皺を見つめ思い出されるはその腕で王都軍で指揮を取っていた忌まわしき思い出、全てを丸め込むようにゆっくりと指を閉じ始め)
>春蘭
(Ruin)
(どうせ、明日もあいつは何処かで生きていて何処かで毎日を繰り返しているのだと思うと麦など腹の足しにもならないかと思うがそれでもRuinにいる以上完全に赤の他人として見る事も出来ず己に近しいものを感じながら比較してしまう前に立ち去ろうとした直後、風を切って近付く物体に脳が「攻撃された」と捉えるとこの位置で振り返るのは不可、急激に止まる余裕も無いだとすれば片足を踏み出し振り向く方の腕の掌を向けて物体を受け止めるしか無いと即座に浮かんだプランは王都軍であったあの頃のように機敏な動きで実行させ。だが、それだけでは終わらず胸ポケットにもう片腕を入れると無造作に拳銃を取り出し標的を相手へ合わせ、その瞳は獲物を捉える狼の様瞳孔を縮め前髪の奥でギラつきロックを外し。「…………ぁッ」引き金を引く一歩手前、受け止めた小包みから麦が零れ落ちる音に我に帰り、握られた拳銃と砂時計のよう流れる様に落ちる麦はその後の彼の姿を現しているようで咄嗟に拳銃を投げ飛ばしその腕をもう片方の腕で強く握ると前屈みになり相手を撃ち殺してやりたいと疼く腕を抑えつけ)
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