主 2015-07-07 22:04:40 |
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>シキ
(Ruin)
…ふざけた事を。いずれお前も的外れな嘲笑で見捨ててしまうのだから…
(己の身体を案じた言葉はまるで届かず地に留まったまま蒸発する事も土へ還る事も出来ない濁った雨水の様、冷たく更に身を濡らす大粒の雨は心の空洞を染みては消えていく空虚感に身が支配されるのみ、やつれ故に窪んだ目の下の影は痛々しさを増して。不意に落とされる衝撃、痛みは無く頭上から降り注ぐ淡々とした主従を肯定させるものに己が心から望むものなど皆無で真一文字に唇を結び。コートが剥がされた時一瞬でも見えた瞳には自らを犠牲にする事を厭わない覚悟よりも強い使命感に支配されている様で、もし過去の何かに鎖を付けられ今も尚灼熱の地に足を焼かれながら引き摺られて居るのであれば今直ぐにでも手を差し伸べ「自分を守ろうとしなくていい」と一言、たった一言はっきり解放する言葉を発せれば良い、そう思うが己は自分自身が思っているよりも欺瞞で卑怯。心の隙間を拡がらせる様な危険を犯す程の勇気など無く。相手が去った後心に浮かぶ疑心、殺風景過ぎる部屋を見渡しゆっくりとベッドから身を起こせば対してコートを脱ぎ己を戒める為に包帯の巻かれた首元を撫でて。ふと、ベッドのシーツを見下ろすとそれを掻き集める様に抱き上げ部屋を出て辺りを見渡して)
>春蘭
(Ruin)
___…草も、虫も蛙も鳥も人も生きる知恵を得て食う。何れ死ぬ自然の摂理を余りにも真っ直ぐ進んでいる。
(己の存在に気付いてたであろう相手にたじろぎ喉に引っかかる言葉を直ぐには発せずに冒頭は篭り眉間に寄った皺が濃さを増して。死臭が雨に混じり鼻を刺激するには十分すぎる時が経っている事に少しばかり俯くと麦を入れた小包みを相手へ差し出し、そのまま己の足元の手前にゆっくりと降ろすと手を離して数歩離れ。「罪を犯さずして生きられぬ人間など存在しはしない、食べてご覧」前髪の隙間から刺すような視線を送りつつ己がその場にいれば寄って来ないだろうと思い至り願わくば無事にその場を後にしようと踵を返して背中に意識を集中させつつ出口へ歩み出し)
>嘉乃
(Ruin)
(雨が止むまでの間部屋にでも閉じ籠って居ようと相手の心情然り、己自身も他者との交流を好む柄では無く引き止められた時は耳を疑うようにして瞳を数回しぱつかせ濡れた前髪を揺らして僅かに振り返り蝋燭の光で揺らめく影を背後に浮かばせいる相手を見下ろし。数秒の間見下ろしていたがやがて顔を上げると視線を前方に戻し衣服に付着した水滴を払い落としてコンクリートの床には良く響く足音を鳴らしながら部屋の奥へと姿を消して行き。己の部屋へ入れば絞れる程濡れてしまったコートを脱ぎ捨てて張り付くシャツを摘まんで表情を歪め。暫くもしない間に相手の元へコートを脱いだだけの中途半端な状態で戻るなり蝋燭の置かれた隣に紙袋と決して肌触りが良いとは言えないタオルを重ねて置き。一度視線はそちらに向けるが目があったかは把握せずに部屋の隅へ置かれたパイプ椅子に腰を掛け近すぎもせず姿が見えない位置でもない場所へ移動し。何を語りかけるでもなくただ静かな時の中、外で降り注ぐ雨音が僅かに響く音に耳を傾けつつ壁に背を付けて目を瞑り)
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