▶︎ 悪帝と悪女 ◁

（/これは失礼しました…！お詫びに何発でも殴って良いですよ！（ 目ｷﾗｷﾗ、/ 開花。）何やら匂わせておりますねぇ、それじゃあ奏人くんは意外とそういうのには鈍感な設定でいきましょうかね。（ ふむ、/ ややこい。）あと次から二日目突入お願いしゃす！）

はぁ、これ寝れんのかなぁ。（布団に入るなり自分の身体に密着してこられると、不安を口にしながらもこちらに引き寄せるように彼女の肩を抱き。）
え、それってどういうこと？…あれ、花ちゃん…？参ったな…。（そんな自分の心中とは裏腹に眠たげな声色で何やら意味深な言葉を口にする彼女。咄嗟の質問にその意図が分からず問い返すも、返ってくるのは自分の胸元から聞こえる静かな彼女の寝息だけ、その日はまた別の意味で眠れなくなり、その後も暫くは彼女の言葉の意味について考えていた。）

（/ わわ、遅れちゃいました;: じゃあ行きますよ何発も!!!（ 腕捲り、/ 乗るな。）おお、ｲｹﾒﾝで鈍感設定。萌えますなあ。（ はすはs、/ やめ。）了解しましたあ! ）

__.. ん、（ｶｰﾃﾝの隙間から射し込む光に眩し気に目を薄く開ける。そして隣の彼はまだ眠っている様子。腕枕をされており、腕が痛いだろうなあと思って身を捩り身体を離すと暫く頭が活性化するまで座って。数分そうした後、ﾍﾞｯﾄﾞから降りると静かに部屋を出て行きｷｯﾁﾝへ足を進め。掛け時計を見るとまだ朝の6時。取り敢えず冷蔵庫から水を出し一口含むと野菜やら何やらを取り出して一息付いて。包丁片手に朝ご飯作りを。お昼はお弁当箱が無いから、学食でいいかな。）

（/大丈夫ですか？ええ、どんと来いです！（ 腕捲り、/ 何故。）おぉ？適当に付けた設定が良い方向に転んだﾊﾟﾀｰﾝ！）

…んん…。（まだ深い眠りには落ちているものの、己の腕から相手が離れていく感覚は無意識の中で感じたようで、空っぽになった手は空を掴むように寂しげに動き。夜の強さに対して朝は苦手なのか、普段から一夜を共にした女の子を目覚まし代わりにしているようで、今朝は彼女が自分を起こさないように物音をたてずに出て行ったこともあり、その後も自ら起きることはなく暫く惰眠を貪って。）

（/ 大丈夫です、ごめんなさい!（ ぺこぺこry、/ 鬱陶し。）適当だったのですね! ）

（眠気と戦いながらも漸く作り終えた朝ご飯。取り敢えずおかずだけﾃｰﾌﾞﾙに並べ。そして制服を取り、着ている物を脱ぎ着替え始めて。鏡の前で簡単な化粧を済ませると、一息付いて寝室へ足を進め。扉をゆっくりと開けると彼はまだ規則正しい寝息を立て気持ち良さそうに眠っていて。）__ .. 奏人くん起きて。朝ご飯出来たよ。（彼の隣に腰掛けると頬をぺち、と叩き起こし。それにしても羨ましい顔立ちだ。頬から手を頭に移動し髪の毛を解く様に撫で。）

（/あぁいや責めている訳ではないのですよ、急かしているわけでもないです！一瞬愛想尽かされたかも、なんてことも思ったりしてないですよ！（ ｱｾｱｾ、/ いやほんと。）

ん、んん…ｷｽして…。（これまでは女の子の家やﾎﾃﾙなんかで過ごすことが多く、朝は起こしてもらうことが当たり前になっているためか、覚醒しきっていない頭では此処が寮の部屋だという意識は無く、相手が相手だということも理解できていない。彼女が起こしに来てくれたことで意識を呼び戻すことには成功したが、目を閉じたままの状態でまだ完全に呆けており。彼女を引き寄せるように己の頭にある彼女の手を引っ張れば、寝惚けた声で普段からの日課とも言えるであろう所謂おはようのｷｽを強請り。）

（/ 何やら必死ですね! ごめんなさい、お詫びと言っては何ですが。一つ貴方の願いを叶えて差し上げようではないか。（ 神々、/ 偉そ。）

.. ちょ、奏人くん 、（漸く起きたと思ったら、頭を撫でていた手を引っ張られｷｽのおねだりをしてきて。寝起きでまだ頭が覚醒してない癖に男性特有の力強さで握って来たので、焦った声で上記を述べ。）だｰめ!早く起きないと遅刻しちゃうじゃない!（空いている手で彼の肩を叩くと頬を膨らませ。でもまあ、ｷｽ位減る物じゃなし。と安易な考えで唇では無くその横のｷﾞﾘｷﾞﾘの所へ唇を落とし。）はい、 ｷｽしたんだから起きて下さい。

（/やめてっ、恥ずかしいから必死とか言わないでぇ…！（ 顔隠し、/ きもｓ。）ふむ、えーっと…ﾄﾞﾘｰﾑ○ｬﾝﾎﾞの一等が当たりますように！！（ くわっ、/ がめつい。）

へへ、ん…？んー…あっ。（唇に直接とはいかないもののほぼそれと変わらぬ柔らかな心地良い感触が口元に伝われば顔を綻ばせ、それと同時に徐々に意識が覚醒し始めるとゆっくりと目を開いていき。目の前に映るのはﾎﾃﾙの風景でもなければ普段遊んでいる女の子でもない、ここで改めて昨日から始まった賭けのことを思い出し、彼女の顔を見るなり小さく声を出してｶﾞﾊﾞｯと上体を起こし。）
いやこれはその、違くて、今のは忘れて…。（もはや弁解の余地は無く良い言い訳も思いつかないが、朝っぱらから醜態を曝してしまったことに照れ臭さを感じ、少し視線を落として寝癖のついた頭を掻きながら上記。）

（/ ふふ、可愛い。（ にた、/ え。）いいでしょう。叶えてやろう。ﾁﾁﾝﾌﾟｲﾌﾟｲ ｱﾌﾞﾗｶﾀﾌﾞﾗ ﾎﾟﾎﾟｲﾉﾎﾟｲ ! これで今日の午後6時に叶えられるでしょｰう。（ めきめき、/ 怪しい。）

.. 奏人くん、いつもこんなんやって起きるんだね。（唇では無いにしろｷｽされた事に顔を綻ばせる彼。まだ頭が覚醒していないらしいので、自分の事を誰か他の遊び女の子と思っているらしい。そして段々目が冴えて行くと慌てて言い訳をし、自分は違うと言いたいのか目が泳ぎ照れ臭そうにしていて。それに対し悪戯っ子の様な笑み浮かべると上記述べ。）いつも余裕な奏人くんが.. 、ふｰん。（ﾍﾞｯﾄﾞから立ち上がり、頷きながら納得し。彼のこんな一面を見れて凄く面白いな。そしてﾘﾋﾞﾝｸﾞへ足を進め。）

（/ わわ、下げてました;;

（/ぐぬ、可愛いのはそっちだこのやろう。（ ｽﾞｲ、/ 喧嘩腰。）うわ、何その汎用性のある適当な呪文は。まぁいいや、期待しないで6時を待ちます。（ ｼﾞﾄｯ。）おや、下げ進行にするのですか？）

たまたまだよ、たまたま今日は寝惚けてただけー…何だよ悪いかよｷｽ好きなんだよ。（全てお見通しとでも言いたげな笑みを浮かべる彼女を見て、言い訳の後にすることはただ一つ、開き直るだけ。相手の煽るような言葉にむっとした表情で眉を下げては、逆ｷﾞﾚするかのごとく言葉を続け。）
あぁ最悪だ…。（嫌な独り言を呟きながら去っていく彼女の背中を見送ればため息混じりに呟いて。一つ伸びをした後自分も続けてﾍﾞｯﾄﾞから出れば彼女を追うようにﾘﾋﾞﾝｸﾞへと向かい。）

（/あ、そういうわけでも無かったのですねｗ）

（/ なんだとこのやろ、そっちの方が可愛いんだこら。（ 仁王立ち、/ 対抗すな。）適当とは無礼な!これは先祖代々受け継がれてきた李川族の呪文なのである!!!（ ふふん、/ やめて。）間違えたのです、ごめんなさいね!）

はいはい、”たまたま”ね。そんなに怒らないの。私もｷｽ好きよ。（言い訳を述べたかと思えば次いで開き直る彼に、まるで幼い子を宥める様な声音で上記述べ。ﾘﾋﾞﾝｸﾞに着き、台所でご飯をよそいながら味噌汁を温める為に火付けて。制服と朝ご飯作り、何て滑稽なのだろう。1人自虐的な笑み浮かべてはご飯と温め終えた味噌汁をお盆に乗せﾃｰﾌﾞﾙへ運び。ﾊﾟﾝかご飯か何方か分からなかった為に和食にしたのだが、良かったかな。）

（/いや冷静に考えて可愛いのはそっちだこら、私はどちらかと言うとｶｯｺｲｲ方です。（ どや、/ 黙れ。）ひぇー、まさか李川にはそんな歴史が！？願い事叶え放題じゃないですかー！（ ｷﾗｷﾗ、/ がめつい。）

お、いつの間に。（ﾘﾋﾞﾝｸﾞに入ると美味しそうな匂いと共にﾃｰﾌﾞﾙに置かれた朝食が目に入り、彼女が起床して既に時間が経っていることを察するとそう呟き。）
ありがと、悪いね作ってもらっちゃって。（彼女が支度をしている間、学校の制服に着替え終えた頃には朝食の準備は既に整っており、昨夜の夕食同様の席に着けば若干申し訳なさそうに両掌を合わせて礼を述べ。）

（/ わ、自分で言っちゃった!（ 吃驚、/ そっとしとこ。）そうなんですそうなんです。他にも擬人化や透明人間等色々な事が李川族は出来るのであります。（ ふふん、/ 落ち着け。）待って、やらかしたぱてぃｰん。今日は日曜日だから学校は無い日だったんですね。ｲﾍﾞﾝﾄ準備の為にお昼まで、という事にしましょうか!（ ぽむ、/ 安易。）そしてｲﾍﾞﾝﾄ挟みましょうか。文化祭か体育祭か修学旅行か何かしたいです!何がいいですか?）

いｰえｰ。召し上がれ。（制服に着替えた彼に次いで自分も席に着き、両手合わせ。うん、中々我ながら美味しく出来ている。そして食べ進め、食べ終えた時には彼はもう食べ終わっていて。2人分の食器をお盆に乗せｼﾝｸへ持って行き茶碗洗いを。時計を見ればまだ大丈夫な時間。終え、次に脱衣所へ足進め歯磨きを。髪の毛は、どうしようか。今日は準備だし、ﾎﾟﾆｰﾃｰﾙで行こう。と護謨で簡単に結び。歯磨きを終えると唇にﾘｯﾌﾟ、ｸﾞﾛｽの順で塗り。_何か自分、とても慌ただしいな。）

（/や、やっぱり今の無し！（ ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ、/ 勢いで。）ﾏｼﾞですか、透明人間となるともうやましいことしか思い浮かばないんですが私は正常でしょうか？（ 首ｺﾃ、/ いいえ異常です。）ひぇぇ、すみません勝手にうちの子が制服に着替えちゃったりして…！準備となると文化祭かなぁって感じですけどｲﾍﾞﾝﾄとしては修学旅行が面白いと思いません？晴れて恋人になった後に修学旅行でｲﾁｬｺﾗするとか…まぁ文化祭でもそれは可能ですし、どちらを先に持ってくるかってことなんですけどね。）

まだ時間あるよ？（やはり彼女の料理は問題なく美味しく出来上がっており、あっという間に食べ終えて。彼女が食器を洗っている間に脱衣所で顔を洗って歯磨きを済ませれば、自分に続いて入ってきた彼女に洗面器の前を空け。つくづく女性は男性に比べ支度が大変そうだ、自分の2倍以上は手間と時間を要している気がする。慌ただしく動く彼女を傍らでのんびりと眺めながら、それ程急ぐ必要も無いのにと控えめに声を掛け。）

（/ いいえ異常です。ご褒美としては何ですが、警察に突き出してあげましょう。えと、110.. 、（ ぴぽぱ、/ やめたげて。）いえいえ、うちの花ちゃんが先に着替えちゃってたので.. !そうですねえ。では、恋人同士になって修学旅行を入れましょうか!で、文化祭の出し物なのですが.. 。何がいいでしょう?お化け屋敷とかｶﾌｪとか在り来たりな物しか思い浮かばない!!!（ うあぁ、/ おばか。）あ、ﾐｽｺﾝとかその後のﾊﾟｰﾃｨｰとか入れても楽しいですよね。）

_.. ん、そうなんだけど、（慌ただしく動き回っていると彼に指摘されてしまった。それに対し眉下げ上記述べ。何をそんなに慌てていたのだろう、何だか恥ずかしくなってきた。最後の確認で顔と髪の毛を鏡で見て、”大丈夫。今日も元気に行ける。”と朝の日課の自分への言い聞かせ。）さて、準備終わった?（隣でのんびりとしている彼に向き直ると首傾げ問い。男の子は化粧何てしなくていいんだから、楽なのかな。何て思ったり。すると彼の髪の毛に一束だけ寝癖が。ふふ、と微笑むと背伸びして片手を彼の肩に置き、もう片手で寝癖を撫で。）

（/そんなひどい、透明人間になれない家系の些細な妄想で110番だなんてひどい、せめてなり方だけでも知ってから掴まりたい！（ 床ﾄﾞﾝ、/ 捕まれ。）ぬぬ、正直自分もお化け屋敷くらいしか思いつかなかったよ…。ここはﾒｲﾄﾞ執事喫茶なんてどうです？我々の接客を求めて他校からも人が押し寄せることが定番となっているみたいなとんでも設定です！い、いや決して花ちゃんのﾒｲﾄﾞ姿が見たいとかじゃ…。（ ｱｾｱｾ、/ 自分に正直。）

ん？もうとっくに。（不意に彼女が問いかけてくればこくりと頷いて。見ればわかると思うのが、彼女が脱衣所に入ってきた時点で己の準備は終わっていたといえる。今日は授業も無い為教科書類の荷物も必要無い、だからこそ余裕を持って彼女のｾｯﾄの様子を見ていたのだが。）
え、どうしたの？（こちらを見たかと思えばいきなり頭を撫でてくる彼女にきょとんとした表情、その意図は分からないがどこか心地良く、にっこりと笑みを返せば自分も彼女の頭を撫で返し。）

（/ しょうがないなあ。実はね、さっきの呪文を47回言えばなれるのです!噛まずにね。（ びし、/ 無理だよ。）おお、ﾒｲﾄﾞ執事喫茶!素晴らしいですやりたいです!わ、私も奏人くんの執事姿みたいなんてｯ、思ってないんだから!（ つんでれら、/ 可愛くない。）

ふふ、寝癖が付いてたの。（もうとっくの昔に準備は終わっている様子な彼。それに対し、申し訳無さそうに眉下げて。寝癖を撫でていたら彼も便乗する様に自分の頭を撫で。それに目を閉じ心地良さげにしていて。それにしてもこの光景は恋人同士の様だな。）何か、付き合ってるみたいだね。（自分の頭にある彼の手を上からそっと握り、彼の様ににっこり微笑み上記を。 今日は明日の為の文化祭の最終準備。早く行く必要も無いので、あともうちょっとだけこの心地良いものを体感させて欲しい。）

（/えっ、それだけ！？超簡単じゃんやってやる！ﾁﾁﾝﾌﾟｲﾌﾟｲｱﾌﾞﾗｶﾌﾞｯ（ しゅーりょー。 ）おお良かった、ﾂﾝﾃﾞﾚさん大好物ですぜ！（ ぐへへ、/ きもいよ。）

あ、そうだったんだ。（彼女の言葉で初めて今の行動の意図を汲み取ることができ、自分の行動の意味の無さに気付く。しかし表情を見るに心地良さそうにしてくれているので結果ｵｰﾗｲということにしてそのまま頭を撫で続け。）
そうかな、ていうか早く告白してきてよ。（特に意識していなかったが改めて言われてみればそんな気もしてきて、手を握られるとぴたりと手の動きを止めて。自分達がまだ恋人同士ではないという現実に対し、早くこの賭けを終わらせたいということからも上記の言葉を。）

（/ 噛みましたね噛んだね噛んだよね。（ くわｯ、/ しつこい。）わお。ちょっと引いちゃったとかは言わないでおきますね!（ はｰと、/ やめ。）

私は奏人くんからの告白を待っているのだけど。（急かす様に言う彼に困った様に眉下げ上記。確実に昨日よりも今日、彼の事が少しずつだけど好きになっている様子。だけど今は、それに気付かない振りをする。）_.. よし、そろそろ行こっか。（彼の手に重ねていた手を離すと笑み浮かべながら脱衣所を出て。鞄を手にするも教科書が入っていない為にその軽さに感銘。玄関でﾛｰﾌｧｰを履き爪先をとんとん、と。寮の直ぐ隣が学校だから、登下校は凄く楽だ。）