†白線ﾓﾗﾄﾘｱﾑ†BML†

>霧生さん
そりゃそうですよ､頼まれてませんし｡
(笑っていたかと思えば途端に不機嫌な表情を浮かべる相手へ､至極当然ながらそんな頼み事をされた覚えはないとｷｮﾄﾝとした表情で上記を返しては確かに覚えはない､しかし放っておける性分でもないのだ｡何処か得意気ともとれる表情で「前に言ったじゃないですか｡"霧生さんってほっといたら何するかわからない"って｡だから頼まれてませんし､むしろ露骨に嫌そうな顔してくれてますけど勝手について行きますから｡」と高らかに述べ､ついでに相手の仏頂面も指摘しつつ宣言し……相手の返答より先に満面の笑み浮かべては「それに俺､霧生さんと一緒にいるの好きなんですよ｡いつも予想の斜め上を行く行動ばっかするし､意地悪ばっかするし……正直振り回されてる感じですけど､なんか楽しいんで｡」と｡相手の言葉にその視線を追うようにして見た先には＿＿白線｡何故かｿﾞｸﾘと恐怖を感じては､無機質ながら自然界では有り得もしない海面に引かれた白線をじっと眺め「……みたい､ですね……｡」と何とも微妙な返ししか出来ずにいて｡水面が揺れる度に共に揺れる白線は､照射された線というよりは"本当に海に白線が引かれている"ように見えて｡「……何だか気味が悪いです」と掠れた声を上げつつ､相手の次の行動を待って)