ぬし 2014-09-15 01:25:36 |
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>ヴィクトール
待ちません!一人にしてください!
(問いかけだけ残して答えを聞かず走り去る、酷く起承転結の無い会話とも呼べない言葉を交わし薄暗い林の中を彼を後ろに残して抜けていく。魔法器の力なのか単純に気分がそうさせるのか何時もより何倍も速く消え去りたいが為に居なくなりたいが為に早く走り林から抜け滝の音が聞こえる教会へと辿り着く。
すっかり感じなくなった彼の足跡を心のどこかで愛おしくも思いながら宛もなかった逃避行は教会の扉を開き連なる長椅子の一番後ろに座り終わりを告げる、思えば見た事こそあれど一度も立ち入った事のなかった教会の中。美しいステンドガラスが西日に照らされ色を付けた光を教会の中へ呼び込んでいる。
青い色、黄色い色、赤い色、緑い色。様々な色を乗せた光は朝夜の色を失った虹彩に色をつけていく、何のために此処に来た訳でも無くただ目的もないためにただただボーっとステンドガラスを見つめ力を失った身体を長椅子に沈めていく。
力尽きるような、息を止めるような、少女に弄ばれた人形が棚へ置かれて静かに虚空を臨んでいるような、孤独が場を包みそこに居るだけのオブジェの様に動きを止めて。
(もらうだけでは....ダメなのですか、よく人に気を使うと厚かましくて気分が悪いと言われます。きっと与えてもらう方が丁度いいのだと思っていましたがそうではないのでしょうかね。
それはそうと教会ですよ、教会!神父様とも会う機会がやってきましたねぇ!)
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