柊 2014-06-16 01:29:42 |
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>物乃芽
松かさ、ですか。初めて聞きました、随分と面白い姿をしています。
――…それにしても、木からこのようなものが生まれるというのはとても不思議なものですね。秋に出会わなければこれを知ることはなっかたと思うと、今がとても幸せでなりません。
(初めて耳にした植物の名前に、柊はいかにも興味津々といったような表情をする。手で拾い上げる物乃芽の真似をして同様に膝を折り松かさを数個拾い上げれば、自慢気にニコニコと微笑んでいた。
それから拾い上げられた松かさは柊の頭の上へ。むぅと小さく膨れるも、相手の言葉とそれに似合う瞳の輝きを目にすれば優しそうに笑って。転がぬようにと、両手で頭の上へ乗る松かさを押さえれば、それは思っていたよりも温かく感じられる。きっと彼が触れたからだろうと、柊はたちまち嬉しくなり表情を綻ばせた)
(数分程の時間が経ち、風がそれを教えるようにヒュウと小さく鳴り。瞬間小さくくしゃみをした彼に目を向けると、寒そうに身を寄せているのがよく分かる。気になってよく見てみれば、気付かずにいたが彼はどうやら素足のようで。彼の中へ入ろうという言葉に慌てて同意をすると、それから歩幅を合わせてゆっくり縁側へと赴く)
温かいお茶ですね、今すぐお持ち致します。
――おいで、シラタマ。私がいない間に物乃芽さんと一緒に温まっているんですよ。
(お茶が飲みたいという彼の珍しく甘えるような言葉に、柊は心から嬉しそうに微笑んで。こんなことがあるのなら、寒さも悪くないなぁと。落ち葉と遊ぶシラタマを手招きすれば、とてとてと軽い足取りで縁側へと寄って来てストンと物乃芽の股の間に収まり)
(勝手場へ行くと、沸騰したお湯と良い匂いのする茶葉は寒い時期ならではの独特の雰囲気を出していて。ついでだからと、居間へ赴き薄手の毛布と足袋を手に取るとそのまま縁側へと行く。そしてひょこっと縁側を見て――…。)
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