柊 2014-06-16 01:29:42 |
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>柊
(簡単に身体を拭いて着替えを済ますと勝手場に行き竹筒に水を入れる。相手の様子からすると朝と比べ少し体調も回復したようだし食欲はないだろうが何か食べ物を口にしておいたほうが身体のため…と思えば残っていた冷や飯を白湯で溶き、そこに大根おろしを入れては盆に乗せ、相手の元に向かい)
(襖を開けると、食事を準備して少し時間が掛かってしまったせいか再び眠りに落ちる相手の姿があって。相手の枕元に盆を置くとその傍らに胡座をかいて座り相手の前髪をそっと撫でる。朝よりも落ち着いた寝息だが、頬はほんのりと色づき熱が少しぶり返してしまったようで眉を顰めるも静かに眠ってくれていることには少し安心して
……柊、…ずっと一緒にいられるよな…?
急に消えたり、するなよ。
(相手の片手を両手で包み込み、綺麗な寝顔を見つめていると先刻の奇妙で恐ろしい夢を思いだしては再び心が沈む。ただの夢だと。そう言い聞かせるが胸にざわめきを感じ、妙に落ち着かない。予知夢なんてそんな力はないが、何か嫌な感覚が拭い去れずに。その時、リンとあの夢と同じ音が背後からしてゾワリと肩を振るわせ、振り返って見れば其処にいたのは尾を優雅に揺らすシラタマで。「……なんだ。驚かせるなよ。……お前は本当に変わってるな」片手で柊の手を握ったままシラタマの喉元を撫でてやればごろごろと喉を鳴らす。こういう所はただの猫。奇妙な猫だと思いつつ相手に視線を戻せば軽く肩を叩いて「そろそろ起きろ。…用意できた」と小さく呟くように言って。
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