柊 2014-06-16 01:29:42 |
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>柊
(ユメの中、柊は草花に囲まれており其の優美な微笑みに誘われるように動物たちが寄ってきていて。その空間だけが穏やかで暖かな陽気に包まれ、そのから生み出される風が周囲を鮮やかに色づかせていて。此方が微笑みかければ相手も応えるように綺麗に口元に弧を描く、そんな幸せな時間ーーー
………柊?…ああ、もうこんな時間か
(睡眠を取ったはずなのにどこか気怠い身体を起こすと其処で始めて己の頬を伝う涙に気が付いて。“なぜ…?”と思いつつ涙を拭うと既に綺麗に畳まれた布団が横にあり相手が既に起きていることを知らせていて。“また起こしてくれなかった…”と少し寂しく思いながらも布団をたたむと薄手の笹柄模様の着物に袖を通し、遅い朝食の準備に取りかかって
全く…こんな時間までどこをほっつき歩いてるんだ。雨の中あんなほそっこい身体で。
(近くの畑で取れた馬鈴薯や人参を切って煮物を作りながら、ぼやきつつ窓から見える景色に目を向けていて。春の終わりがけの風景とよく似ていているが体感する空気や気温、また匂いは初めての感覚であり、じめつく土の香りが濃いようにも感じて
…迎えにいくか
(米を蒸らすだけのところまでくるとまだ帰らぬ相手を心配し、下駄を履いて小雨だからと傘は差さずに相手を探し、歩みを進めるがその足は無意識に柊の居るほうへ向かっていて
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