□□ 2025-12-30 22:14:59 |
|
通報 |
( スマホが震えたのは、送信からそれほど経たないうちだった。画面に浮かぶ通知に視線を落とす。『大学の近くの○○って居酒屋』『来てくれるの?』一文目で場所を確認し、二文目を読んだところで、胸の奥に溜まっていたものが静かに形を変えた。迎えに来てほしい、とは書いていない。けれど、その問いかけが意味するところは分かりきっている。無意識に眉間に力が入るのを感じながらスマホを操作して )
『了解』
( 問いかけには答えずに、ただそれだけ送って画面を閉じると、帰ってきたばかりにも関わらず、迷いなく玄関の方へ足を向ける。アイツの居場所は把握した。家から最寄り駅まで徒歩6分、そこから大学近くの駅まで電車で10分、さらに駅から合コン会場の居酒屋まで徒歩7分。そうしている間にも、楓は俺の知らない誰かの隣に座っているんだろう。居酒屋。合コン。未成年。――想像しただけで、不快だった。玄関の灯りを落として鍵を閉め、足早に駅の方へと向かって )
| トピック検索 |