□□ 2025-12-30 22:14:59 |
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……あ、……おはよ。……珍しい、早起き。
( 不意に背後から聞こえた声に、反射で返事をしようとして口を開きかけ――そのまま一拍、間が空く。後ろから覗き込んでくる楓の気配を認識するのに、頭が少し遅れてついてくる感覚。ようやく焦点が合ったみたいに、ぼんやりとした挨拶を返す。いつもならもっと覇気のある声になるはずなのに、今日はやけに掠れていて、自分でも少し違和感があるのに深く考えない。俺にもコーヒー作って、という言葉に小さく頷きかけたところで、「熱くない?」と続いて、無意識に眉を寄せ )
いや、別に……――
( 大丈夫、と続けかけたところで体温計を差し出される。……大げさだな。けれど、楓がこういう時に引かないのは分かっているし、正直、押し問答をする気力もない。小さく息を吐いて面倒くさそうにそれを受け取ると、言われるがまま脇に挟み、壁に背をけて )
……どうせ寝起きで体温高いだけだろ。
( 電子音が鳴って、体温計を取り出す。表示を覗き込むと、「38.2℃」。ん……?一度見て、見間違いだろうかと目を逸らして、もう一度見て。その瞬間だけ、頭の奥がじわっと重くなった気がして、無意識にこめかみに指を当てる。数秒、言葉が出ず。……体温計をカウンターに伏せて置き、話を切り上げるみたいにコーヒーの準備に戻りながら )
……寝起きで体温高いだけだな。
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