トピ主 2024-07-26 06:44:45 |
|
通報 |
>1172
ハッタリですよエリーゼ殿……獣人の貴女が近衛隊から出てきたんだ。誰もが怪しむことを自分だけ見抜いたと吹いて、優位に立とうとしてるだけ……ちょっと待っててください。
(エリスに手が出せぬまますごすごと立ち去ろうとした矢先、彼女の挑発を聞くと丸まっていた背筋を伸ばし、苛立つエリーゼに耳打ちする。第一王子派=宮廷の獣人が無名の冒険者を引き連れて、獣人禁制の近衛隊庁舎から現れたのだ。一目で怪しいと王城の人間なら誰もが気付くだろう。疑って当たり前のことをさも自分だけが見抜いているように振る舞ってマウントを取りたいだけ……という真相(であってほしいこと)を呟いて。
密命の事、察していようがそれは構わない。察した上で傍観者を気取ってる奴の態度が気に入らない!せめて口喧嘩で打ち負かしたい!眉間に皺寄せ、歯ぎしりすると、180度ターンしてエリスに鋭い視線を突き刺して。)
期待している?何を偉そうに。何も分かってないくせに超越者を気取りやがって。そうやっていつまでも脇から人を弄んでいられると---ちっ、またか!
(本来の粗野な口調でずけずけとエリスをなじりながら彼女に詰め寄る。そしてエリスを指差しながらさらに罵り眼前に迫ろうとするが……あと数歩の所で指差したまま止まってしまって。さっきの穏やかな顔と、王女が枕にして安らかに眠る膝。それを目の前で見ると振り上げた拳が下ろせない。今度ばかりは幻覚として片付けられない、またしても奴に負けてしまったと思い知らされると、苦々しく指差した手を下ろして。)
……クレアさん、まさか奴の中にもあるんでしょうか。正しさってヤツが……
(指差していた手をクレアからもらった金貨が眠る胸の上に添え、彼女の教えを思い出しながら呟いて。副団長エリス、どう見ても傍観者を気取って人を弄ぶバカエルフにしか見えないが……もしそうであったなら、王女がこうも安らかに彼女の膝で眠るわけがない。ますますこの女の事が分からなくなってしまった……ただの悪女であったなら、ただただ憎んで断罪できたものを。
それでもいつかこの女の心の内を解き明かし、その糸目を開かせてやる。そう胸の中で誓うとケープをばさりと翻しながらエリスに背を向け、エリーゼの下へ戻って。)
| トピック検索 |