情報部:オペレーター 2024-06-01 17:25:03 |
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>トーマ
平気。……自分では制御出来ないから、あのままトーマと話してたらいずれ見せることになってたと思う。だから謝らないで。私みたいな生体兵器に頭なんて下げないで。( 重ねられた視線をしっかりと見つめ返しながらゆるりと被りを振り、たかが生体兵器の自分に何故そうまでして真摯に向き合ってくれるのかが不思議で堪らずそこはかとなく悲しげな声で / この無機質な部屋には似つかわしくない笑みは相手の制止の声によって陰りを落とし )トーマ…………?……ご、ごめ、ごめん、なさい。……大、丈夫。どこか、痛い、の。( 生前の嫌な記憶が蘇る中、此方も平静さを失って視線をあちこち彷徨わせながらも酷く動揺している相手を消え入りそうな声で気にかけて )
>ノヴァ
……ノヴァは、軍人と──墓守と上手くやれてるの。バディのこととか、何か考えてたりするの。( 相手が軍人に反抗するのは何か訳があるのか、その疑問を素直にぶつけて / 紙に書かれた文字を見ようと背伸びをしてみたものの、その紙は綺麗な蝶々に作り替えられてゆき / 腑に落ちないところではあるものの、相手とはこうして適度な距離を保つ方が互いに好都合だろうとそれ以上追求はせず / 一見簡素な髪飾りではあるが、閉鎖された空間では妙に映えて見えるそれは少女にとって素直に嬉しい物で )……ふうん、そうなの。──……すごい。ありがとう、ノヴァ。……どこでこんな折り方を覚えたの。
>エミリー
そんなことない。子供だと思ってもらえて本当は嬉しいの。……人間だと思ってもらえてるみたいだから。( ふ、と小さく笑って見せながら胸の内の思いを素直に吐露 / 相手との確かな信頼関係を築きたいと思っているからこそ、自身の過去をその耳で聞いてもらうべきだとオルゴールのゼンマイを回すも、その指は僅かに震えており )……オレガノの記憶、エミリーにも知ってほしい。( 間もなく出力された音声は、オレガノを忌み嫌い異端視するような辛辣な言葉の数々 )…………私は、物心が付いた時から予知夢のようなものを視ることができた。だけどそれは、明日先生が死ぬとか友達が大怪我するとか。人の生死に関わるものばかりで、〝良い〟予知夢なんてひとつも見られなかった。( それからプツリと途切れ、次は大勢の人間──主に子供が阿鼻叫喚し断末魔を上げる声や、轟々と燃える炎の生々しい音 )……孤児院が、燃えたとき。( もう一度音声が途切れると、風が吹き荒ぶ音に混じって〝オレガノは疫病神〟〝お前がみんなを殺した〟などという怨嗟悔恨の声 / その声は徐々に薄れていき、やがて誰の声も聞こえなくなった後に独り咽び泣いていた少女の声もそこで途絶え )……孤児院が燃えることも、みんなが死んで、自分も死ぬことも分かってた。だけど、オレガノは狼少年──狼少女、だったから、誰も信じてくれなかったんだ。
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