名無しさん 2023-10-18 21:42:16 |
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>>87 ヘンリー様
「警備員…?」
男の言動で、エレナは男がグリフォンである事をすぐに察した。仮に男がグリフォンでは無かった場合、グリフォンを名乗ることはリスクしか無い。なぜなら他のグリフォンにでも頼んで調べてもらえればすぐに嘘が発覚してしまうからである。
おまけに、この男はおそらくただ者では無い。別に口を塞いでいるわけでは無いため、普通こんな場所でナイフを突きつけられたのなら騒いで事を大きくした方が有利になる。にも関わらず男の余裕ぶりを見るに、警備員、と彼は語ったが、それに収まる器では無い事は明らかである。
「それは悪かったわね。それなら安心だわ」
エレナは男にそう告げ、ナイフをゆっくりと離してパーカーの内側にしまい込む。そして男の後ろから自分の席へと戻ろうと足を踏み出す。
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