名無しさん 2023-10-18 21:42:16 |
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>>180 レアリゼ様
「そうね、忘れてもらって大丈夫よ」
エレナの発言に対してレアリゼは驚いたり、失望したりするような表情は、少なくともエレナの目には映らなかった。そこでエレナは話しながら緊張感を無理やり解く。オレンジジュースを飲むこの少女は、頑張ってアルバイトで稼いだお金で両親にプレゼントを買った。ただそれだけなのだ。キメラと繋がりのある人物では無いし、ましてやキメラでも無い、と自分に言い聞かせる。いざという時は頼ってくれると言ってくれているし、それでいいでは無いか。せっかくできた友人をこれ以上疑うなんて馬鹿げている。
既に人肌に近い温度にまで冷めてきたココアを口に含んで味わっていると、レアリゼが再び口を開いた。その内容にエレナはほんの少しだけ表情を歪めたが、すぐに表情を整えて言葉を返す。
「謝らなくてもいいわ。むしろ、私と両親と楽しく過ごしてた日のことを思い出せて懐かしくなれたし。気分が悪いだなんて、とんでもないわ」
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