楽園は未だ遠く、【戦闘・ディストピア】

「…逃げることも、時には必要だと思うよ。でも…それはきっと、本当の意味の解決ではないんだ」

【マキナ】
右目が青の義眼、左腕が義肢に置き換わっている小柄で美しい少年。黒髪を肩口で小さく束ね、翡翠色の左目と病的に色白の肌をしている。服装はオーバーサイズの蛍光色ジャージと、グレーのスウェットに黒いスニーカーを履いている。普段は無口だが、時々謎めいた言動を口に出しては儚げに微笑んでいる。『識別チップ』の見せる幸せな白昼夢も、彼には効果がないようだ。己に付き従い、己の言葉に従う気だるげな男と行動を共にし、世界の行く末を静かに見守り、時には干渉したりする。所持品は数世代前の、銀で装飾された華麗だが古臭いコルトリボルバーと表紙がボロボロになって内容は分からない紙媒体の本、寄木細工の華奢な栞。

「…マキナ、少し休め。…ああ、心配するな…俺が守ってやるから」

【ビスキュイ】
右脚が義肢に置き換わっている、長身痩躯の凛とした顔立ちの男。濃い緑のメッシュが入った髪をゆるやかに波打たせ、底の見えない黒の瞳と色白の肌をしている。服装は黒の喪服と磨き上げられた革靴、常に気怠そうではあるが、言動や行動に隙はない。『識別チップ』の見せる白昼夢は作用しているようだが、チップの不具合からか、それとも体質なのか効果は常人より薄いようだ。所持品は黒檀のステッキに刃を仕込んだ仕込み杖と古びた写真の入った金鎖のペンダント。

マキナ達の目的は不明。
世界の終焉すら仕方ないと達観しているのか、それとも…
その青い義眼が、何を映しているかは
ー誰も、彼自身ですらも知らないー

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