カムパネルラ 2023-06-22 18:02:23 |
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>海蛇座
…ありがたく頂戴するよ。小狐のカムパネルラに今夜のジョバンニが喜んでいたと伝えてくれ。…一応、ついでに天馬にも。
( 再会の約束を織り交ぜた彼の要求に心はひと揺れし、僅かに寂しさがくすぶる。次にこの場所を訪れる機会があるか、更にその上で再び彼と出会える確率はきっと計り知れない、それは彼自身も重々知っている筈のことなのに。――汽車は慎重に速度を落とし、揺れが徐々に静まりつつある。外から聞こえてくるスチームエンジンの咆哮が次第に弱まり、汽笛の音も遠くへ消えていく。そしてその微かな揺れがほとんど消えたところで、手元にギフトボックスが渡され、蓋を開ければ中には異なる種類のマフィンが三つ。最初はたった一つを差し出すのにも目に見えて分かるほど渋っていた彼が、これらを土産として渡してくれた事実に驚き以上に温かな感情が満ちた。これが海蛇の心意気なのだと実感して微かに笑みをこぼし、その善意に心から感謝して、蓋を閉じながら言葉を繋げる。「 短い時間だけど、世話になった。」ギフトボックスを小脇に抱えて席を立ち、通路の先の扉に向かって歩き出す。その途中で一度立ち止まると、後ろを振り返ることなく、先ほど提示された食べ物のリクエストに対し、再会の約束代わりの一言を残して。 )
──…母が作るミートパイが美味いんだ。きっと貴方も気に入ると思う。
(/こちらこそ今回も特別な時間をありがとうございました!個性的な海蛇座様の話口調や一挙一動が好きすぎて、主様のセンスに脱帽しながら毎度楽しく読ませていただいておりました。また、きれいに回収して下さったあとで申し訳ないのですが、最後にどうしても海蛇座様へご挨拶だけさせていただきたくお返事してしまいました、前回に引き続きすみません…!三夜目のお相手ですが、新しい方も加わり正直どなたも魅力的でかなり迷っておりまして、今回は主様のチョイスにお任せでお願いしてもよろしいでしょうか…?お手数お掛けしてしまい恐縮ですが、ご検討いただければ幸いです。先んじて下記に初回ロルを提示いたします。 )
>――座
( 無意識の深淵から意識が浮き上がってくるのを感じる。睡眠の重たさがゆっくりと体から離れていき、瞼の裏側に漂う暗闇が徐々に明るさへと変わっていく。銀河鉄道の車両の中で目を醒ます時、決まって普段よりも一段深い眠りの底へ落ちていたような、不思議な感覚に包まれる。瞼に乗った眠気を指で払い落とし、電灯の明るさに目が慣れてきたところで違和感に気がついた。鮮やかな青に包まれた座席、綺麗に磨かれた木目調の床。確かめるように横を見遣れば、硝子窓の向こうに眩しい星々が走り抜けていく。あの日から数週間を経て、再びこの銀河鉄道に乗車していることを理解するのに、そう時間はかからなかった。真向いに座る人物に向き合う。一度目は天馬を名乗る少女、二度目は海蛇を名乗る男に出会い、彼らとの会話を経て“カムパネルラ”が各々星座の名を冠していることを知った。見知らぬ正面の人物もまた、同じように銀河の一部を名乗るだろう。 )
――どうも、こんばんは。教えてくれ、あなたは何のカムパネルラか?
>20 身分証
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