検索 2022-07-09 20:46:55 |
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……そういう事か
(朝、家で目を覚ますが当然隣に相手はいない。かつてはひとりで住んでいたこの家も今や相手がいないことの方が非日常になってしまって静かな空間に自分の動く音だけが響いた。だがグズグズしている場合ではない、杞憂だったとしても自分がやれるだけの事をやらなければ。身支度を終えたところで通知音が鳴り響く、表示された名前を見れば素早く電話に出た。「待ってたぜクイーン」と声を掛けながら昨日依頼していた調査結果を聞いて礼を言ってから電話を切り素早く家を出た。向かったのは健人が通っているのと別の高校で、休日の部活に出る為に外に出ていた女子高生二人の知り合いに声をかける。あの二人にかかれば健人の中学時代の知り合いを見つけるのは容易かったらしい。そこで話を聞けば、ようやく健人への違和感の正体を突き止めた。やはり健人は嘘をついている、すなわちそれは相手の身の危険を意味していた。昨日の夜に相手と彼とのやり取りを見たくもないが見直して集合場所は把握済みだ、急いで相手が向かった神社へと走る。だがたどり着いた境内には誰もいない、一歩遅かったようだ。早く相手を見つけなければと手持ちのガジェットをありったけライブモードに変えると「フィリップ探してくれ!」と声をかけて方々に放った。自分も走り出そうとしたところで境内にある小さな丸香炉が目に入る、細く煙が立ち上って微かにそこから線香の匂いがした。その瞬間に昨日事務所で嗅いだあの匂いの、健人が纏っていた甘ったるい匂いの正体にたどり着くと「クソっ!」と悪態をつく。相手は思った以上に危機的状況だ、地面を蹴って走り出すと相手の行方を追いかけて)
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