匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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ギデオンさんしか、知らないって……ご存知でしょう?
( 最初はその文句ともとれる唸り声に、やはり、少しはしたなかっただろうかとドキリとするも。頭を撫でる優しい手、困っているようでどこか甘えた低い声、そして、色素の薄い頬がぱあっと色づく光景に、どうやらそうでは無さそうだと力を抜けば。思わず、口角が勝手に持ち上がるのを感じながら。薄桃色の頬に手を伸ばして、再びその感触を確かめていた。そうして、慣れた動きで相手の片膝に乗り上げ、びくともしない逞しい体躯を──その癖、誰より繊細で愛らしいその反応を、たっぷりと好きに慈しんでいたその時。相手の頬へと添えていた掌を離し、何気なく大好きな手を握ろうとして、その手の中の質量に気がつくと。まさか──と。それまでギデオンの顔中にキスを振り撒いていた顔を離して、白く見飽きた己の手に包まれた、硬く愛おしい恋人の手。に、更に包まれた櫛をまじまじと見つめて。 )
──ギデオンさん。
( そう見つめられた薄蒼は、どんな反応をしたろうか。普段のヴィヴィアンであれば、まずはお礼の気持ちを伝えつつも、相談無しの浪費に、窘めこそすらしたかもしれない。──それが。贈り物だけは怠らなかった、コミュニケーション下手の父を思い出してのこととは、まさか本人も無自覚だっただろうが。しかし、この数日間を乗り越えた娘の表情はといえば、それはそれは、非常に難しいものだった。
これまで、ビビの年上の恋人は、二人の間の十六年を、ともすれば、彼の悪行のように捉えていて。まるで贖罪かのように、ヴィヴィアンに償って振る舞うのを知っていたから。"付き合ってもらっている"彼女としては、その貢ぎ癖をそう易々と受け入れるわけにはいかなかったのだ。──しかし、ギデオンもまたヴィヴィアンと同じなのであれば。相手のためなら、全てを差し出してでも、その喜ぶ姿を見られることが、彼の幸せだと云うのならば。
──嗚呼、間違っている。これは正解なんかじゃないと分かっているにも関わらず。何も決して嘘をついているわけではない。対等な大人として、弁えるべき遠慮をしなければ、大好きなギデオンからの贈り物が、しかも、すっかり目を奪われていた高級な櫛が、決して嬉しくない筈もなく。緩む口元を抑えながら、ゆっくりと下げていた顔をあげると──彼が喜ぶ反応を。素直な感情に任せた、反応を、キスを、熱烈な抱擁を。彼の求めるままに、与えたくなってしまうではないか。 )
…………ありがとうございます!
とっても素敵だと思っていたの、気づいてくださるなんて、とっっっても嬉しい!!
ギデオンさん、大好き!!
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