匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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参ったな。
一問目から難問な上に……こいつは随分な反則技だ。
(しどけない姿の相手が幾重も綻ばす、あどけない愛らしさ──その破壊力たるや。口元を緩めながら思わ唸り声を上げると、繋がれた掌をぎゅむぎゅむと握り返して、この温かなハニートラップに抗議する振りに興じてみせる。しかし相手が解こうとすれば、その手を軽くこちらに引いて、離すことなど許さずに。「何だったかな、」と、寝室の天井を白々しく見上げては、ああでもない、こうでもないと、澄ました顔で思案してみせ。)
サルビアじゃ字数が合わない……ヴァニラでもなかったはずだろ……?
(──本当はその答えに辿り着いていることなんて、こちらもちらりと窓辺に目をやる、その横顔の穏やかさですっかり筒抜けに違いない。たしかそこにあるのは、退院後の静養期間に暇を持て余したヴィヴィアンが、「聖バジリオでの入院中に持ってきてくれた花だから」と、たまの散歩をねだった時に花屋で買っていたものだ。ギデオン自身に草花を愛でる感性はないにせよ、彼女と交わした些細な言葉を忘れてしまうわけもなく。繋いだ手と手をもう一度引き、彼女の真っ白な手の甲に笑み交じりの唇を寄せ、「──……ペチュニア。そうだ、それだろう?」と、正解を吹く込めば。その顔を正面へ、彼女の前に戻した時には、窓から入る夏の夜風を受けながら、もう片方の掌でその小さな頬を優しく撫でて言い聞かせ。)
それじゃあ、さっそく権限行使だ──もっとこっちに、潜り込むくらいの気持ちで寄ってくれ。
そんな風に離れられてちゃ、肌寒くって敵わない。
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