白紙とインク (　〆　)

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お前は……情緒も何もあったもんじゃないな。
( 自身が時間の豊かさを噛み締める横で、身も蓋もないことを言い出す幼馴染みに思わず呆れ顔になる。こいつは昔からこういうところがある。言葉をそのまま受け取り過ぎるというか、裏を考えないというか。どちらが正しいというわけでもないし、そういう陽太だからこそ気軽に付き合えているというのも事実だが、一応突っ込みは入れておく。そういう性分なのだ。出来上がったコーヒーを持って、イートインスペースに移動する。端の席に腰を下ろすと、別例を出して感覚の共有を試みる )
……ほら、多少美味しくなくても彼女が作ってくれた手料理なら有り難くなるだろ？　そういう感じだよ。