扉 2022-03-14 22:16:06 |
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>花音
( こちらを振り返った彼女の手が動く。一瞬光線銃へと伸ばした手に力が込もるが、彼女の両手はわたわたと忙しなく空中を扇ぐだけで。呆気に取られた数秒後、ふ、と思わず小さく笑みが溢れる。怪しい者ではない、なんて言う連中は大抵怪しい奴だ。しかし、彼女の場合は、怪しすぎて怪しくない。こんなものはただの直感に過ぎないし、たったこれだけのことで彼女を信用したわけでもない。ただ、捨て置いて通り過ぎるには惜しい程度の興味が湧いた。光線銃から手を離すと、軽く肩を竦めては瞳をまっすぐに見据えて )
怪しさしかねぇが。……どうした、迷子か?
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