――某国軍事施設内、特殊部隊隊長室内隠し部屋。
血のように鮮やかな赤髪を乱れ1つないオールバックにし、豪華な装飾の椅子に足を組んで座っていた、特殊部隊隊長ジル・クロスは、狂人特有の酷く歪な笑みを浮かべる。
「フッハハハハ!!司法も政治も軍も全て手に入れた今、後は目障りな蠅共を全て叩き潰すのみ。あの目障りな兄も一緒になぁ」
酷く満足げな高笑いには、絶対的な確信を含んでいた。
国王、軍上層部、有力貴族、全てを傀儡とし、神すら超えると驕った男は、尽きる事のないドス黒い欲望を満たす手段を増やす次なる計画を立てる。
――同軍事施設内、化学班研究室。
特殊部隊隊長の双子の兄である化学班班長エリザベーテ・クロスは、弟に負けず劣らず残忍な笑みを浮かべ、実験体として攫ってきた親子の親にある薬品を注射し「子供を噛み殺せ」と命じる。
涙を流しながらも命じた通りにしか動けない実験結果を見届け。
「チッまだ持続時間が短いか。まぁいい、完成したらあの愚弟を含め邪魔な馬鹿共を一掃してやる」
効果が切れ全身の穴という穴から血を吹き出して倒れた実験体に舌打ちしつつも、このままいけば計画を実行できる確信を得た。
ありとあらゆる犠牲者を出すことに何ら躊躇いがないどころか嬉々として実行する男は、更なる欲を満たす為に計画を立てる。
――同軍事施設内隊員宿舎。
それぞれに与えられている部屋の中、ある隊員は確かな決意を宿した目で拳を強く握る。
「絶対に許せない!!」
特殊部隊隊長と化学班班長が、国王すら傀儡として無実の市民をも己の欲の犠牲にしている、確固たる証拠を手に入れた。
更に多大なる犠牲を出しかねず、腐りきったこの国に、正義の鉄槌を下すことを決意する者達。
例えそれが、文字通り命懸けになると、解りきっていても。
――これは某国が滅びるまでの、×××××な物語。
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