着ぐるみパンダさん 2022-02-12 16:39:37 |
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( 前方から聞こえてくる声に、ピクリと身体を跳ねさせる。
_居た。誰か居てくれた。そう安堵と喜びの感情が一瞬浮き上がってきたものの、獣、という言葉にそれ等はまた沈み込み、首を傾げた。
確かに、獣のような匂いを感じ取ったような気がしたが、未知の世界へと迷い込んでいる事にすら気づけない自分にとって、その「獣」とは何を指しているのかが分からなかった。
当然、言葉を返してくれた彼のことは、人間として認識しているし、僅かな匂いだけでは、その脳裏に形作られた彼の姿を払拭することは出来なかった。
しかし、もっとよく近付こうと更に数歩進めば、それこそ獣のように、低く唸り言葉を続ける相手に、思わず足を止めた。)
…魔女の、里?
そんな里があるなんて知らなかったわ。
まさか、本物の魔女が__、ッ!
( 相手の言葉を聞いていれば、まるで、自分が異世界にでもやってきたかのように思え、微かに驚きの表情を見せた。
まさか、とは思いつつも、ファンタジーや御伽の話は大好きだったために少し期待の色も混じっているのだろうか。
すると、再び2人の間を強風が過ぎ去り、木から払い落とされた枝が、此方の顔を掠めて飛んでいく。
突然の痛みに小さく声を漏らすと、反射的に動いた体が斜面の方へと傾く。 )
( / ありがとうございます!!そう言って頂けると嬉しいです! )
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