門番 2022-01-22 17:59:35 |
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>36 ヴァローナ
おう──言うな、やめろ。それは貰うが……ああ、もう。
( 本来ならば、ちゃんとした屋敷に連れてゆくのが礼儀というもの。しかしながら、実際用意できるのは寂れた小さな家であり。家を綺麗にしておくことすら、できているかどうかわからない。埃っぽい淀んだ空気が流れているかもしれないが、それを考えている余裕などなく。伝染してしまったかのように真っ赤になっている不器用な彼女を見てしまえば、付き合いたてのカップルさながらの気恥ずかしさが間に流れる。上手く接したいのに難しいなど訳がわからない。思わず頭を抱えては、考えを整理すべくもぐもぐとパウンドケーキを頬張り。紅茶も残り少し。遠くに聞こえた悲鳴と冷たい風からくる肌寒さが気持ちを落ち着かせてくれた。マナーになっていないことをわかった上で肘をついては、そちらへと視線向け )
終わったら行くぞ。必要ならまた変身するから言え。
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