[ 十二支擬人化 ] 謹賀新年

>95　未

炬燵で身体も温まったところだ───それに、料理を作った者にはつまみ食い、の権利があるだろう？（　繋がれた両手を一度ぎゅっと握っては下ろし、内緒話をするように相手の耳元に　）それならば良かった…と、手が止まっていたな。折角の差入れ、出来たてのうちに食べなくては（　安堵の息つくと再度皿とフォークを持ち、ふにゃりと口元緩ませ　）


>96　寅

寅の言う事も一理有る。──ふむ、では今から若者らしく外に出て身体を動かすか？羽付きに手合せに…此処で飲み比べをするのも良い。まあ、お前の興が乗ればの話だが（　着物の合わせを軽く整えれば、ぎらり挑戦的ともとれる視線向け　）それは喜んで良い称号なのか…。しかし…ふふ、お前も存外器用ではないか？（　第一号、という言葉にぽつり不安を零せば、ゆっくりと通る櫛の感触に肩震わせて笑い堪え　）ああ、乾杯。新年を祝してと、今年の大将に。こういうつまみも悪くは無いな（　掲げられた缶に同じく己のそれを軽く当てぐぐ、と一気に三分の一程飲み干し　）


>99　巳

そうだな、皆見た目こそ差はあれど立派な成人…いや成獣か。世話を焼き過ぎてしまうなど、酔っているのは私の方かも知れん（　ほっと胸を撫で下ろせば片手で顔ぱたぱたと扇ぎ　）確かにその通りだ。…私も、巳のようにこれを使ってわいんを開けてみたい。やはりあと一本だけ空けても良いだろうか（　相手の顔と机上に並べられた他の酒を交互に見渡してそわそわと　）