某日、寮部屋にて　(　〆　)　

わー……確かに健全。お前頭キレるよなァ、ちょっと憧れる。そういうの。(　思わぬ切り返しに幾度か瞬いては小さく吹き出し　) ここでなら未だ耐えられるけどさ、あんな大人数の手前言われちゃバカップル全開で恥ずいだろ。俺もいつだって愛おしいと思ってんよ。言葉にすんのが下手なだけで。(　自嘲に似た苦笑溢し　／　肩竦め　) 今日は意地悪な慧ちゃんの方かもしれねえよ。…なァんて冗談。辛くなってんのは見たくねえなァ。でも俺の事求めてくれんのは素直に可愛いと思っちまうわ。(　呟く様に述べた後やや明朗気味に続け　／　微かに悪戯っぽく視線流し　) ……俺の事になると、少し単純になるお前本当可愛いね。(　釣られる様に柔く破顔し　) っ、… (　バランス崩し掛けるも寸で推し留まり腰に腕を回し　／　普段より幾分も大胆なそれに驚愕混じり応じる様にそっと舌先を口内へ侵入させ　)

いやいや俺も年齢相応だけど、…っあは、お前の負けず嫌い加減には微笑ましくて笑っちまうわ。ほーら、拗ねないの。(　途中笑い声未だに溢し　／　わしゃと頭撫で　) そりゃあ困ったなァ。俺の事だけ考えてて、って本気で言いてえけど巽も生活がある以上難しいもんな。(　拒絶等する筈も無くそのまま自由にさせ　／　心配げに眉尻下げ　) んー……あん時は未だ引き返せるくらいの気持ちだった。今はもうガッシリ心臓鷲掴みにされてんだけどさ。巽に落とされた様なもんよ。優しい彼氏様で何より。──あ、それで思い出した。(　掌の上に拳ぽふと乗せ　)

巽が程よく不器用で良かった。甘やかし倒してえ俺の出番回ってくるもんな。……急に可愛い事言うね、お前。そのまま俺無しじゃダメになってくれりゃ最高なんだけど。なァんて。おー、言質取っておくわ今の。ふは、そしたら添い寝してくんね？秒で元気回復するから。ン、こちらこそさんきゅ。それと、お待たせしました。

俺の居ねえとこなら存分にどうぞ。……居合わせた時の生温い視線が痛いのなんのって。まあ俺達殆ど此処に篭ってるようなもんだしなァ、揶揄の的は変わりそうだけど優吾には効かなさそうだわ。最近？へえ、そりゃ又なんで。
(　恋人の可愛らしい欲求に押し負け、半ば肯定するも何処かぎこちなく視線逸らし話続けて。脳裏に思い浮かぶ溌剌とした顔に苦笑溢せば、小さく肩を竦めて。次いで鼓膜へ届く言葉に、疑問符を頭上に浮かべ乍ら首を傾げ。皆目見当もつかない理由に耳を傾けつつ残り少ないバラエティセットへ手を伸ばし、二人分の線香花火を取り出し。片割れを相手に差し出す最中も戯れに付き合い、淀み無く巫山戯ては戯言を　)
さァて、どうだろ。幾らお前が可愛くても、簡単に陥落しちまう男じゃねえんだよね俺。もっと口説いてくれりゃ靡くかも知れねえけど。

そう？俺は結構適当なやつだから憧れない方がいーよ。(　きょとんとしては手をひらひらと振って応じ　)あー……なるほど、わかった。普段控えめな慧ちゃんだから破壊力やばいんだわ。(　納得したとばかりに一人頷き　)意地悪な慧ちゃんも嫌いじゃないから困っちゃうんだよなあ。(　わざとらしく大袈裟に溜め息ついて　)しょうがないじゃん、愛が溢れて止まんないんだから。(　適当に答え　／　くすくす　)ん……っ、好き。(　首元へと腕を回して密着しつつ舌先絡め　／　合間にぽつり溢して　)

めっちゃ笑うじゃーん……(　じとりとした視線向けるも素直に撫でられ　)結構考えてるよ、ずっと。いつも大抵教室か寮にいるけど、前昼休みとかクラスメートに周防んとこ行けば？とか言われたからたぶんバレてんの。隠してないにしても遊ぶのやめたんだー、つって揶揄われると照れんね。(　心配を取り除くように笑いながら軽く告げて　)俺隠す気なかったからなあ。今引き返されたら枕濡らすことになるからやめといて。嘆きつつ～、って。(　緩い調子で百人一首持ち出し　)んー？(　首傾げ　)

器用だったとしても甘やかしてきそうだけどね、なんて。思ってることを言ったまで。ストレートに伝えてはいるつもりだけど、まだ足りてないっつうか。たぶん思ってる以上に好き、ってのは前のラブレターで伝えたからいっか。慧ちゃん言質取りすぎ。添い寝とか普通にするでしょ、冬とか寒いからくっつかせてほしいし。お疲れ様。前平然と進めといたけど、花火のはそろそろ回収かな。デートもあることだし。

悔しいけど飄々と躱して自分のペースに落とし込むのも上手いし、ちゃんと言動に芯が通ってんのも男前で立派だと思う。……ふは、真面目に褒めちまったわ。(　顎下に片手添え　／　ふと我に帰れば首裏掻き苦笑滲ませ　) わー……見抜かれてる。本当お前は観察眼優れてんね。(　口調こそ棒読みなれど賞賛し　) ンな事言われたら意地悪したくなっちまうだろ。可愛い子って揶揄いたくなるんだよ。(　宥める様に肩ぽん、と叩き　) はいはい。お前の愛情が目に見えてたらすげえ事になってそう。(　真似て適当に応じるも眦は弛んで　) は、っ…俺も好きだよ、巽。……首痛くねえ？(　絡め取った舌を甘噛みし歯列なぞったりと蹂躙して　／　支える様に後頭部に片手添え口付けの合間に問うて　)

だって可愛いし。許して？(　視線は意に介さず大人しい挙動に少々満足気に口角上げ　／　わざとらしく甘い声音で顔窺い　) お前ン所もバレてんのかよ。俺もつい最近、お前との近況聞かれたわ。確かに隠してないにしろ擽ってえもんが込み上げて来るっつーか……。学年公認カップルになる日も近いわ。(　相手の配慮に小さく微笑み　／　便乗して告げれば肩を竦め　) 流石にもう引き返さねえよ。(　喉奥鳴らす様に笑み溢し　) ボロネーゼ美味かった、って伝えんのタイミングのがしちまってて。又作って、俺だけの為に。(　双眸を弓形に細め　／　柔い声音で強請り　)

んや、うん。ぜってえ甘やかしてると思う。あ゛ー、お前のそういう所にも絆されてるんだわ多分。じゃあこれからも末永く伝えてくんね？……あ、今のはプロポーズにカウントしないでくれよ。本気の奴はまだだから。だって取っておかねえと、いざと言う時逃げられちまうかもしんねえし。…とか、今のは重てえかな。ふは、冬が楽しみ。俺ちょーっと低体温だけど文句受け付けねえからね。ん、巽もお疲れさん。花火のは此処で区切って構わねえよ。後片付けは綺麗に終えてちゃんと帰りました、っつー事で。もしデート始めんなら最初任せても良い？

(　買い出しと称したデート以来、恋人関係となってから初めてのデート。本人には言わずにいたものの、服装やら場所やら迷ったのは言うまでもなく。考えた末に結局いつもと対して変わらないカジュアル系に落ち着き。そわそわと楽しみと緊張を隠せないまま、部屋をぐるぐると落ち着きなく歩き回って　)
あー……どうしよ。めっちゃどきどきしてきた。


眠くなってきたから導入だけ投げとく。場所は此処で、そっからデートに……とか説明しなきゃなくらい纏まってないの笑えんね。いつまで経っても初回慣れしないの、慧ちゃんの語彙力羨ましい。(　けらり　)他のとこはまた明日、ちゃんと丁寧に纏まったの返したいし。おやすみ、慧ちゃん。

(　普段より幾分か早く起きた朝、スマホを操作して未消化のアラームを削除し少々時間を割いて準備に勤しむ為、ベッドから腰を浮かせ。綺麗めの服装に身を包み、易々と言う事を聞かない寝起きの癖毛を丁寧にセットし、愛用の眼鏡を外せば双眸にコンタクトを入れて。自室を出る頃合は集合時間にはやや早く、待ち合わせ場所に向かいながら逸る気持ちを抑え深呼吸。鍵を差しドアノブを捻り入室すれば、早々に視線に留まる恋人の姿に思わず小さく吹き出して　)
はよ、巽。なに歩き回ってんだよ。



んや、読みやすいし情報も充分に纏まってんよ。初回もありがとな。助かった。……マジ？喩え世辞だろうが嬉しくなっちまうね。(　はにかむ様に照れ笑いし　) ん、了解。夜弱いのに頑張って綴ってくれたのすげえ嬉しいよ。おやすみ、巽。

わー……凄い真面目に褒められちゃった。(　満更でもなく口角上げ　)俺の扱い慣れてきてんなあ、慧ちゃん。(　頬杖ついてばちらりと視線送り　)好きな子苛める小学生男子かな。やられたらやり返すから大丈夫。(　平然とふざけて答え　)目に見えてたら取り敢えずこの部屋は埋まってんじゃない？可愛い子へのたくさんの愛情でお送りしておりまーす。(　頬に触れては目を細めて　)ん……は、大丈──(　反射的に逃げようとしながらも力抜けつつあるために上手くいかず　／　吐息混じりに肯定の意を示し　)

……なーんで可愛さ増してくんの。んで、何パターンかあるの狡いわ。(　ちらりと視線向けるも呟くように溢す言葉は不満げで　)そう、普通にバレてんの。公認になったらやばいね、その分堂々と会えるかもしんないけど……なんて。(　想像しては自然と頬緩み　)イケメン落とせて良かったわ。引き返そうとしたら全力で引き留めるんで。(　揶揄うようにくすくす　)ん、それ聞こうと思って忘れてた。当たり前、ダーリンのためならいくらでも。(　強請る言葉ににやけを止められずに　)

慧ちゃんがしんどいときは頼ってほしい、とは思ってるけど……結局慧ちゃんに甘やかされんの好きだからしょうがないね。多分って。そこは言い切ってくれても良かったんだけど？流れるようにプロポーズ紛いのこと言ってくんの怖。マジんとき耐えれるかね、俺。前までなら、つうか本気になってなかったら言質取られても時効だから大丈夫、って逃げたかもしんないね。今はもう逃げないから安心して良いけど、慧ちゃんの重さが見れんならそれも歓迎かも。うわー、俺の体温吸い取られんじゃん。そこそこ高い方だから中和できれば良いな、取り敢えずは。花火の件もありがと。〆ってことで、デートの方に移行で。

おはよ、慧ちゃん。なんか落ち着かなくて。
(　落ち着きなく歩き回っていたが、ドアの開く音に気付いてその場でぴたりと静止。恥ずかしいだとか情けないだとかの感情がふつふつと沸き上がってきてしまえば、頬を掻いてはにかみ。緩慢とした足取りで歩み寄ると、先程までのことを払拭するべく普段通りのテンションで誘い掛け。手を差し出して繋ぎたい意思を示して　)
ちょっと早いけどそろそろ行く？

本心でちまったわ。…まあ、尊敬してますよって事で。(　悪びれる様子も無くわざとらしく口許両手で覆い　) そりゃあ大体一ヶ月も一緒に居れば。──なァんて、冗談。未だお前の事知り足りねえもん。(　首を左右に緩く振り　) 怖。巽の場合、10倍になって返って来そう。(　思わず身を竦ませ構えて　) なに、可愛い子って俺？役割間違えてんじゃねえの。つーかこの部屋埋まるって。ふは、相当愛されんね俺。(　頬に触れる手に目を細め　／　至極満悦な笑みを湛え　) ……っん、お終い。流石に嫌がる相手に続けらんねえし。ね、(　腕の中で身動いだ相手の挙動に侘しさ憶え微かに眉尻下がり　／　気遣って最後に下唇を甘く食めば身を離そうと　)

慧ちゃんは狡い男だかんね。……なァんて。機嫌治して、巽。(　頬杖つき言葉とは裏腹に愉しげな面持ちで　) 周知の仲になれば変な虫は追い払えそうだけど、…駄目。学年中に知れ渡んのは恥ずいわ。(　ソファの傍らにあったクッション手繰り寄せ　／　視線は手許に落とし　) ん、引き留めてぜってえ逃がさないで。(　解ける様に破顔し　) よっしゃ、じゃあ次食いたい料理考えとく。(　機嫌良く笑みを浮かべ　)

……大方察してるかもしんねえけど、頼るとか甘えるだとか苦手なんだよなァ。ん、だって確証ねえもん。これから時間かけて学んでくつもりだし。慧ちゃん渾身のプロポーズでぶっ倒れたりすんなよ。悲しくなるから。なに、俺が重たくなってんの見てえの？巽の悪趣味ー……。うん、存分に吸い取るわ。確かにお前体温高いよな、羨ましい。じゃあ冬場は俺専用の人間カイロになって貰うっつー事で。ん、了解。

お前のそういう姿、初めて見た。
(　飄々とした普段の調子を見慣れた所為か、尚のこと感じ得る新鮮さと微笑ましさに眦を弛め。僅かな緊張と逸る気持ちは一緒だと認識してしまえば、小さく安堵の息を吐き相手の挙動眺め。差し出された手を取り、淀みない仕草で恋人繋ぎへと握り直せば悪戯っぽく笑みを湛えて顔窺い　)
ん、行くか。ゲーセンだけじゃなくて、寄り道とかもしてえし。

存分に出してくれて構わないんだけどなあ。(　わざとらしくちらちらと視線向けて　)これで全部知った気になられたら困っちゃうなあ、なんて。隠すとかしてるわけじゃないけど、まだ知らないことはいっぱいあるだろうし。(　肩竦め　)え、何で怖がられてんの……痛いこととか、なぁんにもしないよ？(　良いこと思いついたとばかりに、仄暗くヤンデレを思わせる甘さを孕んだ声色で　)他の子の名前挙げた方が良かった？なんて。大きな愛あるんで。(　悪戯っぽく笑み　／　両手で包むように触れつつ口角上げ　)や、そうじゃ、なくて……びっくりしたっつうか、続けたら変になりそうだっただけ。嫌じゃない、(　離されまいとして軽く力込め　／　言い訳のようにぽつり呟き　)

もう直ってんの、慧ちゃんにやられてどきどきしてるだけで。(　不満げな声色変わらず、然れど言葉は素直に伝え　)変な虫とかないって。諦めるためにデートして！って来てた後輩くんはいたけど、それだってお茶しただけだし。(　さらりと嫉妬誘発しかねない言葉を溢し　)逃げたらどこまでも追い掛け──は怖いな、どうしよ。(　ふざけるも危険な発言になりかねず、顎に手を当てて考え　)あんまり凝ったのはやめといて、海外のとかお洒落なん無理だから。(　無理難題はされないと思いつつも前置きを　)

ん、無理しろとは言わないよ。それで我慢してて倒れる、とかなければ大丈夫だし。慧ちゃんがしんどくならないのが一番。あー……耐性つけて鍛えとかないと。他の子からだと面倒なだけなのに、慧ちゃんの重さはなーんか心地良く感じんの。朝にも夜にも弱いからあんまり役に立てないかもね、なんて。

あんときもそうだけど、こんなんなるの慧ちゃんといるときだけだからね。
(　柔らかな表情に落ち着きを取り戻すと、嘆息しつつ思ったままを伝えて。恥ずかしげもなくさらりと変わった繋ぎ方に頬緩めつつ、上機嫌で部屋の外へ。戸締まり済ませ、晴れた空に目を細めてはゆっくりと歩み進め　)
おっけー。やっぱり良いね、なんか気兼ねなくこういうことできるって。

褒められ足りねえ？(　視線に勘付き笑みを湛え乍ら首傾げ　) だからこの先いっぱい知っていきてえな、って。(　頬杖つき相手眺め　) それぜってえ何かする奴の発言じゃん。(　ぞわ、と反射的に鳥肌立つ腕を擦り　／　ソファ上で後退しようと身動ぎ　) お前はなんでそういう意地悪言うの。他の子の名前出されてもピンと来ねえし、……それに嫌。はいはい、じゃあその大きな愛とやらで目一杯愛してな。(　眉間に皺寄せ　／　小さく吹き出し頬を包む掌に擦り寄り　) ……まだ止めとく？こういう事すんの。お前から仕掛けられたけどさ、やっぱり早い気がすんの。(　眉尻下げたまま殊勝に視線遣り　／　込められる力に一旦動作静止し　)

声音と発言がチグハグになっちまってるけど。可笑しいなァ、巽壊れちまった？(　くすくす笑みを溢し　／　頬むにと軽く摘み　) へえ、してあげたのな。博愛主義の巽くんは。(　立てた膝と顔の合間にクッション挟みそっぽを向けば蹲り、顔色悟らせない様にすれば微かに拗ねた声音で小さく呟いて　) ふ、っあはは、そのくらいの気概って事な。了解。逃げも隠れもしねえわ。(　不穏な言葉を笑い飛ばし頭悩ませる相手に向けて緩くサムズアップし　) おっけ、手軽に作れる料理か。(　顎下に片手添え思考巡らせ　)

器用に立ち回れるお前が羨ましい。なァんて、……隣の芝生は青く見えんね。しんどくなる前に、頼れる彼氏に助け求めるわ。あは、凄いなそれ。恋人フィルター掛かってるんじゃねえ？って言っても、まだそこまで凭れかかってねえからね、俺。お前朝も弱えの？根っからの昼型じゃん。──と、逸れた。一緒に居る時だけで良いからカイロになってね。