トピ主 2021-09-01 18:06:46 |
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キルティは、手を振って見送った。そして、厨房担当のモブに
キルティ)皆、リリアが料理美味しかったって言ってたよー。
と、先程の事を伝えた。
キルティ)なるほど・・・
でも、私の顔を伺いながら作る方がもーっと大変なんじゃないかな?
キルティは、ヴィランな笑顔を浮かべながら言った。
キルティ)まだ、マシな方だぞ。本気はもっと怖いから。
キルティはクスクス笑った。そして
キルティ)まぁ、リリアが褒めてたことを伝えに来ただけだから。
キルティは、そう言って、厨房を出ていった。
キルティ)モストロ・ラウンジのホールって広いだろ?だから、開店したばかりは、皆動きは早いんだけど、後半は足が疲れて、動きが遅くなってるんだよね。
キルティは、前半の様子と後半の様子を見せた。前半は、皆急ぎながらもしっかり動いている。しかし、後半は疲れが出て、足取りも重く、歩幅も小さい。
キルティ)これでは、客の回転率が悪くなる一方だ。
キルティ)だから、足の負担を軽減させて、尚且つ回転率を良くする靴をフロイドに履いて欲しいんだ。安心しろ、私も履くし、フロイドのサイズはちゃんと用意してある。
キルティは、フロイドにある靴を見せた。それは靴にローラーがついた所謂ローラーブレードだった。
キルティ)そんなことない。踏ん張れば、すぐ止まるし、改善点が見つかったら、それは魔法で補うよ。取り敢えず、立ちやすいように、4つローラーがついた靴にした。縦に4つ並んでいるのもあったがこうやって端に一つ一つ付いた方が安定しやすいと思ってね。今はフロイドだけだけど、大丈夫そうなら、皆にも渡すよ。まずはフロイドの感想を聞きたかったからさ。
キルティはニッと笑った。
キルティ)まだ、小さかったか。なら、魔法で大きくするよ。
キルティはローラーブレードをフロイドの足のサイズに合わせた。
キルティ)これで履けるだろう。
ジェイド:おやおや、楽しそうですね
フロイド:ジェイド、真珠先輩がこれで滑れば回転率上がるんじゃないかって
ジェイド:そういえば、AI搭載の配膳ロボットだってありますね?
キルティ)ロボットも考えたんだけど、あれ動きが遅いんだよね。それにメンテナンスが定期的に必要でしょう?だから、自分のペースで動けるものがいいと思って、これにしたんだ。それに君達、人の足に興味を持ってるみたいだし。
キルティはニヤッと笑った。
フロイド:真珠先輩の提案で、これなら早く仕事ができんじゃないかって
ジェイド:配膳ロボットはメンテナンスなどでかなりお金がかかりますからね
アズール)確かに、これならホール担当の方の負荷は軽減されますね。しかし、うちの寮にはローラーブレードを乗りこなせるのはフロイドぐらいしかいませんよ。
アズールは、キルティにそう言った。フロイドはすっかりジャンプしながら滑ることまで出来ていた。
キルティ)確かに、今はそうだ。だが、私が何の考えもなしにこんな事を提案すると思うか?
キルティ)ホールを担当する者には教えるんだ。私が特別講師になってやろう。1週間みっちり教えれば、誰だって乗りこなせるさ。
キルティがにっこり笑った。しかし、アズールは呆れた顔でため息をついた。
アズール)何言ってるんですか?教えてくれるのは嬉しいですが、教えてもらってる間、モストロ・ラウンジを閉めるなんて出来ませんよ。その間、誰がホールを担当するんですか?
キルティ)教える者にはこれを飲ませればよいだろう。
キルティは、透明な魔法薬を見せた。
キルティ)これは分身魔法薬。全員が集まるのはモストロ・ラウンジの開店前ぐらいだろう。なら、本物はローラーブレードの特訓、分身には、普通にホールの担当。効果は閉店まで。効果が切れたあとも、身体に負荷が掛からない魔法を付与しておく。それでどうだ?ホール担当の者達に教えるのを許可してもらえるかな?
キルティは不敵な笑みを見せながら、アズールに聞いた。アズールは、少し考えると
アズール)いいでしょう、回転率が上がる分、売上も上がるので許可しましょう。その代わり、しっかりと教えてあげて下さい。
キルティ)勿論だよ。
キルティ)色々と1週間教えれば、誰だって滑れるようになるさ。先に靴を渡しておくよ。明日から、教えるから、外に集まってくれ。それと、分身魔法薬もな。
キルティはローラーブレードと分身魔法薬を各々に渡していった。
アズール)1週間お願いしますよ。怪我だけはさせないで下さい。人手が減るので。
キルティ)心配するな。安全に教えるよ。
キルティは白衣に指揮棒を持ち、四角い眼鏡を掛け、いかにも先生っぽい姿に服を変えて言った。
キルティ)(聞かなきゃ良かった)さぁ、どうだったかなぁ。(実は興味あった)
キルティは不敵に笑いながらそう言った。しかし、教師もローラーブレードもキルティは興味があったのだ。教師は麗奈に特別授業をした時に自分も楽しみながら教えたので、もう1度やりたいと思っており、ローラーブレードは、麓の街へ人形作りの材料を買いに行った時に、華麗に滑っている人を見て、興味が湧いたのだ。しかし、それをキルティは語らなかった。
キルティ)じゃあ、私もそろそろ帰るよ。お疲れ様。
キルティは帽子を取りながら言った。
アズール)お疲れ様でした。またお願いしますね。
キルティは手を振って、魔法で着替えるとオクタヴィネル寮を後にした。そしてディアソムニア寮に着くと
キルティ)ただいま戻りました。
キルティ)そうなの。なら、私も貰おうかな。寮服に着替えて、談話室に行っておくから、お願いするよ。ミルクと砂糖お願いね。
キルティは、そう言って自分の部屋に戻っていった。
キルティは自分の部屋で寮服に着替えると、談話室へ向かった。談話室にはマレウス達がいた。
マレウス)おかえり、キルティ。
キルティ)戻りました。マレウス様。
セベク)お帰りなさいませ、キルティ様。
キルティ)ただいま、皆。
キルティは笑ってソファに座った。そして
キルティ)明日から忙しくなるな。
キルティは、そう言って、息を吐いた。
キルティ)うん、ちょっと明日からオクタヴィネルの寮生にね、特別講師をすることになったんだ。
セベク)特別講師?
キルティ)実はね・・・
キルティは、モストロ・ラウンジで提案したことを話した。
マレウス)ほう、それで特別講師をするのか。
キルティ)3人に話したら、利益に繋がるし、客の回転率も上がるから、繁盛するから、快く承諾してくれたよ。靴は既に支給済み。1週間しっかり教えれば、誰だって普通に滑れるようになるだろう。フロイドは、履いて早々滑れていたけどね。
キルティ)そのあたりは、考えてなかったな。一応支給したのは、4つのローラーがついたローラーブレードなんだけど。(車と同じ感じに付いているタイプ。立ちやすい)
キルティは魔法で見せた。
キルティ)そうなのか?初心者の私でさえ立てたから立ちやすい物だと思っていたのだが・・・
キルティは考えたが
マレウス)単にバランスが良かったからなのではないのか?
と、マレウスに言われ
キルティ)そうかもしれません。
と、顔を抑えくずおれた。
キルティ)昔からセベク達と一緒に鍛錬してればバランス力も鍛えられる。
キルティは顔を抑えたまま、息を吐くと
キルティ)セベク、シルバー、貴方達も立てるかやってみて。
キルティはそう言うと二人分のローラーブレードを出した。
セベク)分かりました。
セベク)しかし、それでは若様の護衛が出来なくなってしまいます。バイトのせいで、若様の護衛を休むなんて、僕には出来ません。
セベクははっきり言った。
キルティ)仕返しされたら、どうするの?せめて、仕返しされない方法を考えたらどうだ?
キルティは、麗奈の魔法薬を見ながら言った。
リリア:わしは絶対に裸など見せぬぞ。それに、おぬしは護衛される側じゃろうに
シルバー:マレウス様のそばにいるのだから、安心して俺たちに守られていてほしい
セベク)その通りだ、人間。痛い思いをしたくなければ、おとなしく僕らに守られているんだな。人間は軟弱な生き物なのだから。
セベクははっきりそう言った。
キルティ)それじゃあ、この魔法薬は危ないから没収だ。
キルティは麗奈から魔法薬を取り上げた。
キルティ)これもかなり高度な調合なのに、一度で作り上げたのは褒めてやろう。だが、魔法薬は危ない物も多い。これは、クルーウェルに渡しておく。
キルティは、魔法薬を見ながら言った。
マレウス)リリアも本気でセベクとシルバーにモストロ・ラウンジで働くよう言ったわけじゃないのだろう。だから、僕の護衛の心配しなくても大丈夫だ。
マレウスはそう言って、麗奈の頭を撫でた。
キルティ)ああ、もう脱いで構わないよ。それはあげるけど。
キルティは、ニッと笑った。
セベク)いいんですか!ありがとうございます、キルティ様。
キルティ)今日は、サポートしなくても直ぐに休んで良かったな。
キルティは安心した。
セベク)あそこまで言ったのです。人間も改めたのかもしれません。
マレウス)これを、今後続けられるか見ものだな。
マレウス)そうだな、僕らも寝よう。
マレウスも、そう言って、立ち上がった。
キルティ)私も休みます。明日から忙しくなるなぁ。
そう言って、談話室を出ていった。
キルティ)そろそろ、学校に向かうか。
キルティは今日こそは、学校でゴーストの情報を調べる為に、立って皆が寝静まるのを待っていた。前回、ベッドに入って待っていたら寝てしまったからだ。ショーで使った黒いフード付きのマントを羽織り、窓から外に出ると、急いで学校へ向かい、魔法で中に入った。
キルティ)し、静かだな。
キルティは、真っ暗で静まり返った廊下を見て、呟いた。そして、音を立てないように歩き、図書室へと向かった。
セベクは寝る支度をしていたが、廊下を誰かが歩く音がして、扉をそっと開けた。
セベク)あれは、人間?
セベクは、麗奈を見つけ、声を掛けた。
セベク)人間、こんな時間にどうした?
消灯時間の為、声はいつもより少し小さくした。
セベク)ココアか。それなら、僕が作ろう。キルティ様が、1番美味しいココアの作り方を最近教えてくれたんだ。僕も飲んで、今まで飲んだココアの中で1番美味しかった。
セベクは麗奈を守るようにしながら厨房へ向かった。
セベクはキルティのココアのレシピを見ながら、ココアを作った。
セベク)出来たぞ。僕が作ったんだから感謝することだな。
セベクは、自分のココアも作り、ゆっくり飲んだ。
セベク)キルティ様の作るココアは1番美味しい。とても優しい味がする。
セベク)人間に作ったのはついでだ。
セベクは、少し顔を赤くして、そっぽを向いた。
その頃、キルティは図書室に着いたところだった。
キルティ)よし・・・魔法で開けて・・・もう一度鍵を閉めれば・・・
キルティは図書室に入りながら言って、フードを取った。
キルティ)早速、歴史書を調べよう。 キルティは、歴史書のある本棚を見た。
キルティ)確か50年前・・・えっ!
キルティは驚いた。なんとあの殺人鬼ゴーストが生きていたと思われる年50年前の本が全てなくなっているのだ。
キルティ)誰か借りたのかな?貸し出しリストを見よう。
キルティは貸し出しリスト見た。しかし、誰も借りていなかった。
キルティ)そんな・・・これじゃあ調べられない。
キルティは焦った。
セベク)飲んだから赤くなっただけだ。だが、もらってやる。
セベクは、麗奈から水を受け取った。
キルティ)必要な部分だけ消えるなんて、そんな事があり得るか?これもゴーストの仕業か?
キルティは、何故本が無くなったのか考えていた。
セベク)根詰めすぎず、適度に休憩を取りながらやることだ。人間は軟弱な生き物だからな。
セベクは、やれやれと言った感じだったが、これは彼なりの応援だ。
セベク)ああ、おやすみ。
セベクは、カップを洗っていた。
キルティは、あれから少しでもゴーストの事が分かればと思い、魔物の本や、事件に関する本など読んだが、肝心の50年前の本が無いので、目を引くものが無かった。
キルティ)ダメか・・・
セベク)すぅー
セベクも後片付けを終えて、直ぐに部屋に戻り、眠っていた。
ビクッ!
キルティは、突然名前を呼ばれ、驚いた。声をした方を見ると学園長がいた。
キルティ)なっ・・・なんで、ここにいる!この時間帯なら、誰もいないと思ったから、忍び込んだのに!
キルティは、椅子から立ち上がって、言った。
キルティ)草花の成長を促進させる魔法薬だな。部活の時、見せてもらったよ。学園長、これも渡しておく。少々危ない魔法薬なのでな。
キルティは、麗奈から没収した服をとかす魔法薬を学園長に渡した。
キルティ)人の子がマレウス様の護衛をしていて、危害を加えられそうになったら、相手に掛けると言っていた。が、止めておいた。
キルティは、ため息を着いた。
キルティ)確実に仕返しされそうだからね。
キルティ)ああ、うちの寮生だからな。だから、私達が守らなければならない。
キルティは、そう言って一息つく。そして真剣な顔で学園長にこう言った。
キルティ)学園長、図書室の本が一部紛失しているよ。
と言った。そして、学園長が持っている草花の成長を促進させる魔法薬を見てふと思った。
キルティ)(何で、魔法薬がここにあったのだろう?普通なら、薬学室や準備室に保管されてるはず。汚してはまずい本が大量にある場所に忘れるなんて不自然すぎる・・・)
キルティは、そんな事を思っていた。そして
キルティ)(まさか!この学園長、偽物・・・?)
キルティ)歴史書、50年前から数冊ほど。
キルティは、そう言って、歴史書の本棚を見せた。殺人鬼ゴーストが生きていたと思われる年数分の本がごっそり無くなっていて、棚の奥があらわになっていた。
キルティ)(いや、そこまで!?)
キルティは、聞きながら思った。そして
キルティ)取り敢えず、私は寮に帰る。まさか見つかるとは思わなかったよ。次は、少しの気配にも気付けるようにしておかないと。
キルティは、学園長にそう言った。
キルティは、手を振って図書室を後にした。が、ため息を着いた。
キルティ)はぁ~、何で肝心の物が無くなるんだよ。教師でさえ、借りたらリストに記入するのに。しかもあの辺りの歴史書はあまり借りられない。お陰で残っている本の上には埃があった。明日からは、本を探した方が良さそうだなぁ。スケジュール少しずれるけど、仕方ないなぁ。
キルティは、空を見た。空は明るくなり始め、白かった。
キルティ)明け方か・・・ついつい学園長と話し込んでしまったな。しかし、何故、勝手に入り込んだ事を注意しなかったのだろう?まぁ、ラッキーだから、いいか。
キルティは、そう呟きながら欠伸をした。そして目を擦る。
キルティ)どうしよう・・・寝てないせいで、今になっていい具合に眠気が・・・早く戻らないと、魔法で戻るか。
キルティは、そう言って魔法で部屋に戻った。そして、今起きたかのように装うために、マントを脱いで、制服に着替え始めた。
セベク)よし、そろそろシルバーを起こしに行こう。
セベクは自分の準備を済ませ、シルバーを起こしに行った。
セベク)シルバー、起きているか?
セベクは、シルバーの部屋をノックした。
マレウス)人の子、そろそろ起きないと遅刻するぞ。
マレウスは、麗奈の部屋に入って麗奈を起こしていた。一方、キルティは、
キルティ)眠い・・・一睡もしてないし、無理もない。でも、学校行かなきゃ。今日はローラーブレード教えなきゃいけない。
キルティは、眠気に耐えながら体を動かしていた。
マレウス)おはよう、人の子。
マレウスは、麗奈の頭を撫でた。
マレウス)部屋の外で待っているから、着替えたら、一緒に行こう。
マレウスはそう言って、部屋を後にした。
キルティ)リリア・・・おはよう。夜更かししちゃってね・・・寝不足なんだよ・・・(嘘、本当は一睡もしてない。徹夜明けだ・・・)
キルティは、眠そうな顔で言った。少しクマも出来ている。
マレウス)待ってるぞ。
マレウスは、出る前に、麗奈に優しく微笑むと扉を閉めて、麗奈を待った。
キルティ)そういうわけにもいかない・・・今日の放課後からローラーブレードの講師をするんだ。授業に出ないで、それだけするなんて、不自然すぎるし、かと言って、教えると言ったばかりで休むなんて行ったら、無責任と言われる可能性が高い。しかも、相手はあの悪徳商人寮だぞ。面倒事はごめんだ。
キルティは、そう言って眠そうにしながら歩いた。
キルティ)取り敢えず、休憩時間は寝るようにする。そうすれば、少しは回復するだろう。
マレウス)来たな、行こうか。
マレウスは、早速歩き出した。
キルティ)分かっている。
キルティは、そう言いながらフラフラ歩いていった。
キルティ)ただの寝不足・・・(嘘、一睡もしてない・・・正直寝たい・・・でも、寝たら授業が・・・ローラーブレードの講師が・・・)
キルティは、倒れないように必死だった。少しでも気を緩めれば眠気に負けて寝てしまうと思ったのだ。
キルティ)とにかく、学校行かなきゃ・・・今日は魔法史からだったな。行こう・・・
キルティは、立ち上がって、歩き出したが足元はさっきよりも覚束ない。寧ろ、ひどくなる一方だ。ついには、足が縺れてキルティは、コケてしまった。
キルティ)ギャン!
キルティ)痛い・・・幸い怪我はないから、いいけど。とにかく行かないと。しかし、コケたのに目が覚めないなぁ。寧ろ、眠くなる一方だ。
キルティは、再び立ち上がり、覚束ない足取りで、独り言を言いながら、歩いていった。
マレウス)寝不足と言っているが、まるで一睡もしていないように見える。今までは、寝不足でも、しっかり目を覚ましていた。しかし、全く目が覚めないということは、寝てないということじゃないのか?
マレウスは、キルティの様子を見ながらセベク達に言った。
セベク)キルティ様、徹夜で何かを調べていたのでしょうか?
マレウス)キルティ、ゴーストを調べる為に何かしてるのか?
キルティはマレウスにそう言われ、足を止めた。そして
キルティ)いえ、何も。急ぎますので、失礼します。
キルティはそう言って魔法で消えた。
セベク)まるで、逃げるように行ってしまいましたね。
マレウス)何をしているのか、探ってもはぐらかすか・・・どうやって突き止めよう・・・皆はキルティから何か聞いていないか?
マレウスは、キルティ以外の者に聞いた。
中の人)シルバーには軽くゴーストの事を話してます。他のものには話していません。シルバーには、最悪、危険な場所に行かなければならないことまで話してます。一応、書いといたよ。
セベク)しかし、僕らが行けば、また逃げ出すかもしれません。かと言って人間でも同じ可能性も低くありません。怪しまれずにするには、どうすれば・・・
セベクは腕を組んで考えた。
マレウス)いい方法かもしれないが、透明な姿でキルティに触れれば、キルティは、見えない敵と見なして、攻撃してくる。前に、水中に引きずり込まれた時から、かなり敏感になっているから、容易ではない。
セベク)では、睡眠薬を何かに混ぜて飲ますのはどうですか?気付かれにくいのでは?
マレウス)ダイヤモンド達に頼みたいが、理由が理由だからな。あまりゴーストの事を話すのも気が引ける。
マレウスも考えていた。そしてシルバーを見ると、
マレウス)そういえば、シルバーが菓子を作ったりした時は、よくキルティは食べているな。
と、ふと思い出したよう言った。
マレウス)シルバー、このキャンディに睡眠魔法を付与させておいた。自分が買ったと言えば、キルティは信じるはずだ。今すぐ、追いかけて食べさせろ。拒否するなら無理矢理口に放り込んでも構わない。僕が特別に許す。
マレウスは、ピンクと銀の縞模様のキャンディをシルバーに渡した。
その頃、キルティは鏡舎の近くで休んでいた。学校を通った後では目立つため、通る前に少し休むことにしたのだ。
キルティ)バイトのある日に、学校に忍び込んだのは間違いだったな。
キルティは眠気を必死に抑えながら言った。もう意識を保つのもやっとなのだ。
キルティ)キャンディ・・・
キルティは受け取ったが、あまりに眠いせいで食欲がなかった。だからシルバーに困った笑顔でこう言った。
キルティ)ありがとう、だがすまない。生憎今は食欲がないんだ。これはシルバーが食べて構わないよ。
キルティはそう言い、シルバーの手にキャンディを握らせた。
キルティ)頭を下げるほどのことか?今は本当にいらないんだよ。
キルティは少し不思議な顔をして言った。
その様子を離れた所から、見ていたマレウス達は
マレウス)仕方ない、シルバーにもう一度言うか。
マレウスは、魔法でシルバーの脳内に話しかけた。
マレウス)シルバー、断れば無理矢理にでも口に突っ込めと僕は言った。特別に許すとも言った。シルバー、そのキャンディをキルティの口に入れるんだ。
キルティは、咄嗟に口を閉じて、キャンディが口に入るのを阻止した。そして、シルバーの腕を掴み、抑えた。
キルティ)(いつもなら、引き下がるのに、強硬手段に出るなんて、このキャンディ、何か仕込んでるな。なら、絶対に入れられないようにしないと。眠いけど・・・抑えなきゃ・・・)
キルティは、必死に抑えた。しかし
マレウス)強情だな。
マレウスは、キルティに魔法を掛けた。するとキルティの力が抜け、口が勝手に開いた。
キルティ)なっ!もがっ!
キルティは力が抜けた時にシルバーがキャンディを口に突っ込みキャンディを食べてしまった。
キルティ)吐き出さなきゃ!
マレウス)シルバー、キルティの口を手で塞げ。
マレウスは、続けて、シルバーの脳内に話しかけた。
キルティ)んんっ!んーーー!
キルティは、口を塞がれて藻掻いた。しかし、シルバーの力が強く塞がれた手を退けられなかった。
キルティ)んーーー!んっ、んんーーー!
キルティは、足をバタバタさせて暴れたが、シルバーは全く動こうとしない。キャンディの甘みが喉をつたっていく。
キルティ)んぅっ!うぅー!
キルティは次第には涙まで流し始めたが睡眠魔法が効いてきたのか
キルティ)ん・・・んぅ・・・
キルティはゆっくりと目を閉じ、そのまま暴れず眠りについた。
マレウス)何とか眠らせることが出来たな。
マレウスはキルティの口からキャンディを取り出した。
マレウス)眠ったままでは、喉に詰まる。眠らせることが目的だったから、これはもう処分しておこう。
キルティは、薬のせいでぐっすり眠っていた。
キルティ)すぅすぅ
キルティは、寝息を立てて眠っていた。
マレウス)確実に一睡もしていなかったな。今は、目覚めるまで寝かせておこう。
マレウス)そうだな。
マレウス達は、学校に向かったが、道中セベクが何かを思い出し、マレウスに質問した。
セベク)若様、キルティ様は今日オクタヴィネル寮の方々にローラーブレードを教える予定でした。その件はどうします?
マレウス)駄目だ。
マレウスははっきり言った。
マレウス)相手はオクタヴィネル寮の者だ。愚か者の相手をさせるわけにはいかない。
マレウスは、そう言って、少し考えると
マレウス)アーシェングロットに伝えておこう。僕が言ってもいいが、会う可能性が低い。各々、会ったら伝えてくれ。キルティは体調を崩して欠席している。今日はローラーブレードは休みだ。初日からすまないとな。
マレウス)ああ、急ごう。
マレウス達は、そう言って、足早に学校に向かった。
学校
ケイト)キルティちゃん、来ないなぁ。いつもなら、もう着いてもおかしくないのに。それに俺の隣にいつも座るし。
ケイトは両隣の空席を見ながら言った。いつも隣にはキルティが座るのに、今日は来ておらず、不思議に思っているのだ。
ケイト)リリアちゃん、おはよう。珍しいね、キルティちゃんが体調崩すなんて・・・今まで、眠そうにしてても体調悪い時なんてなかったからさ。
ケイトは、少し驚いていた。
ケイト)キルティちゃん、モストロ・ラウンジ以外にも何かやってたの?
ケイトは、働きすぎと聞いて、キルティが他にもバイトを掛け持ちしてるのかと思った。
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