ビギナーさん 2021-07-25 07:08:21 |
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>ロベリア・ロザリンド
(再度の彼女らしい気まぐれな返事を背に受け、彼女もこのジャズバーのような建物から立ち去る様子を感じつつ、足を進めてこの場を後にした。正に阿鼻叫喚と言っていいほどの光景が広がる最中、潜り抜けるのは至難の業で、更には行きよりも激しさを増している為に途中で足止めを食らってしまった。このまま少し収まるまで待っていようか、どうしようかとあれこれ考えているうちに、擦り傷程度で済んでいる守護騎士団の団員である天使が同行してくれるというので言葉に甘えた。その天使と救護室まで戻っている時に、パイプオルガンの音色が微かに耳に届く。直ぐに彼女だと分かった。また別の場所で音楽を奏でているようだ。美し過ぎるそれは、あの場所から遠ざかるに従って次第に小さくなり、やがては聞こえなくなっていった。「どうか、無事で。」ぽつりと祈るように呟く。ロベリア含め、戦場にいる他の天使達を想った。犠牲が少しでも少なく済むようにと。延いては悪魔達も。普通なら想ってはいけない事も思ってしまう。だから彼女に忠告紛いの事を言われたのだが。隣の守護騎士団の天使に気付かれないようほんの一瞬、自嘲気味に口角を上げれば救護室へ戻って行くのであった。)
>アザレア・ホワイト
「東……東の森にあるのね!ありがとう。行ってみる。」
(折角此処まで足を伸ばしたのに、何の収穫も無しでは骨折り損だ。なんでもいい。ほんの些細なことでも知っていたらと、藁にもすがるとまではいかないが、ほのかな期待と僅かな不安が入り混じる複雑な面持ちで返答を待った。すると、こちらを振り向いた彼の口から有力な情報を聞くことが出来た。思い起こしたらしいそれは、東の森に生えているようだと。聞いた途端、その表情は目に見えてパアッと明るくなる。まるで花がその花弁を蕾から満開へと開くみたいに。とても嬉しかった。やはり問うてみて正解だった。思い出し教えてくれた相手に感謝しその森に足を運んでみると告げれば「これでみんなを助けてあげられる」とまだ薬草を見つけて手に入れた訳でもいないのに心嬉しそうに表情を綻ばせながら呟いて「そうだわ!お礼と言ってはなんだけど、もし私がその薬草を手に入れたらあなたにも分けてあげる。」と、こんなにも有益な情報を教えてくれた彼に感謝の意を示し何かお礼がしたいと考えては、薬草を分けてあげることを思い付く。まずは見つけないことには始まらないが、薬草を得た暁にお裾分けをと約束して)
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