ビギナーさん 2021-07-25 07:08:21 |
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>ロベリア・ロザリンド
(次々と引っ切り無しに運ばれて来る負傷した天使達を、簡易的に作られた救護室でテキパキと手当てをするのは、三つ編みが特徴的な柔らかい雰囲気の一人の天使。彼女と一緒に手当てをしている他の天使達はいるが、一際際立っているその天使は能力を使い怪我をした天使の傷をケアしていた。優しく声を掛けながら心を込めて手当てをしている様子は、さながら女神のよう。手当てを受けた天使達の表情は、運ばれて来た時とは打って変わって穏やかなものになっていた。戦場のオアシスのようだ。そう口にした天使もいた。軽傷の者は治れば再び戦場へ、重傷の者は此処で手当てを継続していれば何処からか風に乗って微かなピアノの旋律が耳に届いた。その瞬間不思議ともっと頑張れそうな、そんな気が沸き立ってくるのを感じた。これは能力的なものか。だとすれば、きっとあの天使が弾いているに違いないと予想が付くと同時にハッとするが時既に遅し。自分が今手当てをしている目の前の重傷の天使が戦場へ戻る為に起き上がって飛び立とうとするのを何とか抑え、その天使の額付近に手を当て能力を使う。すると直ぐに目を閉じて大人しくなった。安堵の溜め息と共に、鎮静させたその天使を横にさせると周りを見渡す。どうやら他の者達にはピアノの音色は聞こえなかったらしい。自分も今はもう聞こえない。此処へは風向きによって聞こえたり聞こえなかったりするのだろう。少々厄介ではあるものの致し方無いと思っていれば、ピアノを弾いている彼女も怪我を負って無いだろうかと急に心配になってきた。幸いにも救護室は落ち着きつつある。少し様子でも見に行ってみようかと、此処を他の天使に任せて救急箱を手に飛び出す。時折僅かながらに耳に届くピアノの旋律を頼りに、交戦中の箇所を上手く掻い潜りながらやっと彼女の姿を捉えられる所まで辿り着く。すると目を覆いたくなるような光景が其処には広がっていた。地獄絵図とは正にこの事か。此処に辿り着くまでに負傷した天使や悪魔を見て胸を痛ませたが、この光景で更に痛む胸を抑え何とか彼女の元へ近付く。ずっと聴いていたくなるような美しすぎる音色に感心しつつ、眉尻を下げ心配そうな表情を浮かべてはその楽しそうな背中へそっと声を掛け)
「怪我、してない…?ロベリア…」
(/主様、確認していただきありがとうございます。早速絡ませていただきました。それから、羽の枚数の件、了解しました。ですが変更せず、このまま一対でいこうと思います。改めましてよろしくお願いします。)
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