情報屋 2021-06-10 20:20:15 |
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>ラチア
暫くカウンターの一番奥に座る男との会話をおれは続ける。
「借りは作りたく無い」と言う彼におれは「今更だろ、今日はおれからの奢りだ」と返すと、彼は出し掛けた財布を仕舞う仕草をした。
猫西は美人な人でない限り、奢るなんて事はそうそう無い。
カラン_と退店を知らせる鐘の音を聞きながら片手で扉を開け支え男を見送り、暗澹な空気に負けず劣らず、冷え切ったハイライトの無い瞳をした其の男は、ラチアに黙礼をし、逃げる様にbarから去って行った。
其れからマオは目線を下に向け、「ん?一見の客か、入りな。」と小柄な印象のウサギを歓迎して。
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