情報屋 2021-06-10 20:20:15 |
通報 |
>>277 マオ
…わぁぁぁ! て、てっしゅ…
( 急な背後の引力で、体が引きずられる形でどこかへ進んでゆく。振り返ると引力の正体は虎の人によるもので。刹那、その強面な顔が真っ白な煙に包まれ消える。
ケホケホと咳き込むうち、うなじ近辺で作用する引力が強まり、前前上上へと、多少どこかへぶつかっても強引に引きずられる。もう何が何だか分からないまま「 痛い!ぶつかった!」と必死の訴えは無視され、「まだ歌い終わってませんけど!」と悲痛の訴えも無視され。「ニワトリ女のこの野郎!早く戻ってこいよ」
ついに扉を出る。すると、そこは青空の下だった。ビルより下をそっと覗くと、人々が蟻ほどに見える高さ、最上階なのは明白だ。忙しそうに作業する相手に、何してるんですかと聞く暇はなく。)
…あーー。
( いつしか、なんとかグライダーというやつで空中を飛んでいる。展開早すぎるあまり目は回り、体のあちこちはズキズキ痛む。さらに現在進行形で、背後の爆発は鼓膜に響く。このように、ただでさえ情報量が多い中、なんとかグライダーで進んでいたはずの体は突如、止まる。「今度はなんすか…」と確認する、と、脚には赤い縄が強力にへばりついていた。)
…ん………? ………うわああああ!
コ、ココ、コレ縄じゃない!
( 腸だ。
それを目でたどってゆくと、黒煙が上がっている商売仇の建物内に続いている、と、認識した時には既に遅い。腸は一気にズルズルと黒煙の上がる所へ引き戻され、それに伴ってこちらの体もまた建物内へと吸い込まれる。当然、虎の人も道連れである。)
トピック検索 |