ヴィランの私とヒーローの君（〆）

待って待って、流石にそんな個性じゃないし！いやまぁ…確かに勝己の言う通りなんだけど。指輪はちゃんとあるよ？ほら。無くさない様にちゃんとネックレスにしてるし、今は指が太くなったから入んないしで、この儘にしてあんの。
───う、はい。そう、なります…。うう…阿呆なの本当言い返す言葉も御座いません…Σって、確かに殴れば早いけど殴られる方の気持ちも考えん…かーい！！

(ロックを解除したホーム画面には何時撮ったのか相手の眠っている時の写真が設定されて居てそれに気付くと恥ずかしそうに携帯すぐ様引っ込めポケットへ仕舞い､要求された言葉に首元から吊るす細いチェーンの部分を指に引っ掛け着る服の中から指輪取り出せば大切そうに掌の上に乗せるも胸倉を掴まれる衝撃で掌から指輪が落ちチェーンに吊るされた指輪がユラユラ左右に揺れる中振り翳された拳に目を見開きその拳握る手首握り反対の手首も掴むと片脚引っ掛けその儘後方へ押す直前片手だけを離し相手の後頭部に手を添え怪我をしない様支えた体勢で倒れ込みゆっくりとその手離し、相手見下ろし物悲しそうな眼差し向け。)

───あのさ、確かに逆の立場になれば凄い疑うって事分かるけど、ちょっとは信用してくれても良いでしょ？そりゃ…こうなったのは私が間抜けだからだけど…そこまで疑われると流石に傷付く。……ってごめん、怪我してない？大丈夫？男になると結構力加減分かんなくて。