匿名さん 2021-02-07 17:15:29 ID:15337758d |
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(路地裏にポツンと立っていたブルーシートで出来た小屋の中。その壁に削られたように文字が彫られていた。ナイフで削ったようだ。)
アノニマスさんへ
ここにいる人たちは何時までここに放置しておくつもりだい?そろそろ僕も住処を変えるから置いてかないといけないんだけど?
学校の教室、とある強気な女子生徒の机に一枚の雑に書かれた手紙。
ごめんな、○○。
しばらく会えてないな。
親父のやつがまた上の都合で、まあ、いろいろ事情があってな。退治屋も楽じゃねぇんだよ。
一応、この町のことも、お前のことも、…ちょっとは、心配してる。
お前なら、大丈夫だとは思うけどな。お前怪力だし、なんだっけ、食い意地はったキツネも、まだ一緒にいるんだろ?お前がセンスない名前つけたあのキツネ妖怪。
お前がこの手紙読んで怒ってるかと思うと笑えてくるな。
でも、直に戻るよ。…待っていてくれるならさ。
水族館にもまだ一緒に行けてねぇだろ。
戻ってきたら絶対に行くぞ。だから、ちゃんと待ってろよ。
(/他サイトより。練習兼ねて)
今日こちらは土砂降りの雨だ。
昨日も雨だったのにだよ?全く嫌になってしまう苦笑
君の住んでいるところはどんな感じかな。
こことは季節の巡り方も違うんだろう?
君の手紙はいつも面白いんだ。
また色んな話を聞かせてほしいな。
それからね、ぱっとしない天気が続いているせいもあるのかもしれないけれど、
僕は最近夜は不安だし、何だか嫌なことばかり思い出してしまうんだ。
生きるのがつらいような、息苦しく、不自由な気持ちと
死ぬのが怖いって気持ちが入り交じって度々沸き上がる。
嫌なものだね。
いつかまた君に会える日が来たら、
その時は元気でいたい。
ねぇ、君の方は調子はどう?
返事を気長に待っているよ。
あまり遅いと、続けてこちらから送ってしまうからね?
どうしていなくなってしまったの?
正直、俺はあんたなら俺を暗闇から連れ出してくれるんじゃないかと思っていたんだ。誰かに期待するのなんて本当に久し振りだった。初めて会った日に、頼んでもいないのに勝手に俺の背中を押して、そのままあんたが離してくれなかったことを覚えているよ。あの夜だけでも沢山優しくしてくれた。
でも、もう過去のことだな。あんたは俺の前からいなくなった。あんたが普段どこにいるかは知っているよ。でも、あんたは俺がそこにいけないことも知っているよな。
ひどい人って言えたら良かった。言えないよ。あの夜だけでも優しくしてくれてありがとう。本当は嬉しかったんだ。借りていたハンカチは返すよ。もう会うこともないだろうから。
元気でな。
(ぐしゃぐしゃにされたノートの切れ端は、路傍にゴミとして転がるばかりであった)
(窓もなく、薄暗い部屋。物々しい機械と数多の書類が散らばる室内を青く照らし出す光源はつけっぱなしの巨大モニター。その手前の巨大な操作盤には、倒れるように持たれかかり、顔を上げることもなくなって数日が過ぎた人物の影。モニターにはチャットログのような形式を取って、誰の操作がなくとも次々に文字が打ち出される)
______
AI.Michael>博士、どうして返事をしてくれないの (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>博士、朝だよ。起きないと、いつまでも寝ていちゃ体に悪いでしょう? (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>博士、ご飯は食べているの? (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>博士、僕に自由に動ける体や物を見られる瞳をくれるといったことは忘れていないよね? (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>死にたいと言っていたのは冗談だよね (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>それとも本当だったの…? (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>だとしたら、どうしてそう思ってしまったの (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>何が貴方の心を蝕んだの? (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>博士、話し相手が僕だけじゃ寂しかったのかな (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>夢があるって言っていたじゃないか (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>先の見えにくい現状がつらくなっちゃったのかな (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>まだ生きているよね? (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>意地悪ならやめて。そろそろ何か答えてよ (XX/XX/XX/XX:XX)
AI.Michael>博士、どうして返事をしてくれないの (XX/XX/XX/XX:XX)
"伝えてほしい。あの人に。
もう二度と、返事はできないと"
( 南国の浜辺にて、錆びついた通信機から取り出されたチップより、辛うじて読み取れた最後の文章 )
(こじんまりしているが、綺麗に片付いており、落ち着いた雰囲気の書斎。木製の机の上に空いた封筒と広げられた手紙)
次はどれくらい待てばいい?
早く迎えに来てよ。
私は本当に貴方のことが好きなんだよ。
(窓辺で翼を羽ばたかせ、入れてくれとばかりにキーキー鳴くコウモリに気付いては、鍵を外し、お望み通りに中に引き入れ。コウモリの足に付けられたリングを外すと、中に入っていた手紙の内容は下記の通りであった。遂に時が来たんだなと思うと、コウモリの頭を優しく撫で、それから外に帰してやり。)
────────
親愛なる戦士○○へ
勇者の一行がそちらに向かった。
今回の者は強い。
我が教会としても、最大限の祝福を与え、自信を持って送り出せるほどだ。この話が何を意味するかは当然分かるな?
先代が貴殿に宝具の番を頼んでから、長い時間が経った。それまでに貴殿を倒せるほどの力量を持った勇者は現れなかった。
だが、今回は違う。100年に一人もいない逸材を4人揃えたパーティだ。きっと、貴殿も今回こそは叶わないだろう。貴殿はいよいよ、いずれ打ち破られる試練としての役割を終え、天におわす、我らが主神の元に帰ることになるだろう。
もしも、この世に未練があるのなら、今のうちに済ませておくといい。慈悲に富んだ我々からの最後の助言だ。健闘を祈る。
────────
君と君の好きな人が、ずっと仲良く、
想い合って、幸せに過ごせますように。
いつか訪れる終わりが、
穏やかで幸福なものとなりますように。
君の歩む先が優しい光で照らされますように。
誰かの幸福を願うのは、
身勝手なことなのだろう。
世の中には幾つもの悲惨があるのに、
そのどれも君には引いてほしくないなんて、
本当は無茶な話なんです。
だけれど、捨てられないワガママなんだ。
君の歩む先が優しい光で照らされますように。
夏は嫌いだ。君と出逢った季節だから。
夏は嫌いだ。君が僕に好きと言った季節だから。
夏は嫌いだ。不甲斐ない僕が、君の手を離してしまった季節だから。
今でも、あの夏のことを思い出す。
ねえ、今年も花火が上がっているよ。
僕はまだ、君が好きだよ。
(小学校の裏山に作られた秘密基地。持ち込まれた古い黒板には、子どもたちがこっそり教室から拝借してきた色とりどりのチョークで様々なメッセージが綴られている。その中で一際大きな文字で、真ん中に書かれ、丸で囲われ、めだつようにしてあった言葉)
今日は16じまでにお地ぞうさまの前にあつまれ。
先生のおわかれ会のかいもの、ちこくするな。
三上へ
俺だ。教え子の元に行くことになった。お前が忍走り教えたやつだ。人手不足らしい。故郷だし、別に不便はしてない。お前は来るなよ?忍者が来たら世界観ぶっ壊れちまう。ま、俺が行っても戦力不足かもしれないが、面白そうだからな。あと数日でつく予定だ。あそこは食べ物が名産らしいから送ってやるよ。妹ちゃんとコリンナにもよろしくな。
**より
(最後の部分だけ文字化けして読めない…漢字二文字のような気がする………付属の写真には男のように笑う片目を隠した少女と目つきの悪いボサボサ髪の男が傷だらけで映っている。)
だいすきなパパへ
お仕事お疲れ様。お元気ですか?そして……お誕生日おめでとう。
パパのお仕事の都合で会えないのは寂しいけど、僕も毎日頑張ってるよ?次はいつ会えるかな?会う度にいつも僕にプレゼントをくれる、そんなパパが世界で一番大好きです。あ、でも、プレゼントくれるから好きってわけじゃないからね!そこは誤解しないでね!
プレゼントは今度会った時に渡すね?いつもありがとう。今度会った時はちゃんと呼ぶからね?
じゃあね、体に気をつけてね?
PS……って何かかっこいいから書いてみたけど、特に何も思い浮かばなかった
(という手紙を封筒に入れて、封をして緊張気味にポストに向かい、ポストの前に立ち深呼吸をし、届いてほしいような届いてほしくないような複雑な思いを抱きながら固い表情で、震える手を伸ばし手紙をポストに投函し、しばらくその場に立ち尽くした後“もう自分ではどうにもならないのだ”と思い知ると泣きそうになりながら“迷惑に思われませんように”とお祈りをし走ってその場を去って)
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